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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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円安還元!48兆円を国民に!! ・・・外為特会。ハナレで「すき焼きとドンペリ」

2024年5月 9日  tag: , , , , , , , , ,

 5月8日(水)に衆議院財務金融委員会にて、財務大臣に対して行った質問の中から、特に外為特会に関して行った提言内容を以下にまとめました。
 是非ご一読下さい。


1.200兆円(1兆2907億$)規模の外貨準備

・変動相場制では為替は市場に任せるのが基本。「介入は稀であるべき。例外的な場合に限るべき。これはG7のコミットメント」(イエレン財務長官)。
 そんな稀な場合に備えるために、こんなに外貨準備を持つのは異常。どんな理屈をこねても正当化できない。そもそも、これだけの外貨準備を持っている変動相場制の先進国はない。

(参考1)「外貨準備ランキング/2023年」(IMF/兆$)
中国3.5 日本1.3が突出。変動相場制をとる先進国(G7)では、独0.34 伊0.26 仏0.25 米0.24 英0.21 加0.12

・そもそも、介入で膨らんだ外為特会BSは、為替変動リスクを避けるためにも、平時に市場と対話しながら、反対売買で徐々に圧縮していくのが基本。現に、東北大震災後の外貨準備の為替差損は40兆円に上った。
 また、世界の一日の為替取引高からして、徐々にBSを圧縮することの為替への影響は軽微かつ一時的。(1日の為替取引6.6兆$(約1000兆円/140円換算)、うちドル円取引13%シェアー=約130兆円/日)

・にもかかわらず、外貨証券が満期になって償還される外貨は、全額、同じ外債に再投資(ロールオーバー)。米国債なら全額、その償還金でまた米国債を買っている。変動相場制の先進国にはないプラクティス。

・満期に至らない米国債売りは、為替介入と米国に受け取られてもやむをえないが、満期償還金を何に使おうが、為替介入とは異なり、主権国家の自由。それも「為替介入」と言って、ロールオーバーを続けているのは米国への忖度。
 さらに、財務省OBによると、この莫大な外貨の一部(5000億円超)を運用委託し、年間、6億29百万円の手数料を払い、また、全額を信託銀行に保管させ、9億83百万円の保管料を払い、それをバックに、財務官僚が天下っているという指摘がある。
(参考)「財務官僚の天下り先」


2.償還金の為替差益の国民への還元

・今の外貨準備(200兆円規模)の「含み益」は、単純計算で48兆円(財務省答弁)。

・現下の最重要課題は、物価を上回る賃金上昇の実現。それがこの円安でおぼつかなくなる。物価がさらに上がれば6月の定額減税の効果も薄れ、益々、国民生活も困窮する。実質的な介入効果と差益の国民への還元、為替リスクの低減という、一挙両得ならぬ「三得」の政策を取るべき。

(参考)橋本発言(97年6月/コロンビアB大学)
米国債を大幅に売りたい誘惑にかられる。金に換える選択肢もあった」。NY市場で190ドル以上株価下落。当時は貿易摩擦、米国からの理不尽な要求(例:日米自動車交渉の数値目標)財務官OBと事前に打ち合わせた周到な発言。江田「これで武器ありということ。バーゲニングできることを示した」。この米国債を売れという話とは違う提案だ。この行き過ぎた円安局面ではありうる手法だが、ここでは置いておく。

・ドル国債を売れとは言うのではなく(米国債下落で金利上昇、円高要因。また短時日に元に戻るが)、毎年、満期となって償還されてくるドルを、米国債に再投資(ロールオーバー)するのではなく、円転して、その差益を国民に還元すべき。
 そのお金は、困っている国民への給付金でも良いし、時限的な消費税減税でも良い。また、数年間のつなぎ財源として、防衛増税や子育て支援金の負担増分の肩代わりでも良い。
(この提案は、民主党政権下の予算委〔2011年9月27日〕で復興増税の代替案として江田が行っている。当時は、円高ドル安だったので為替スワップとの抱き合わせ。)

・一年以内に償還されてくる外貨証券の額は、21.5兆円(令和4年度末/対ドル130円)。今のレート(150円)では25兆円。円転すると差益は6兆円。今後の為替レートにもよるが、この程度の差益が数年間は続く。

・償還されるドルを円転するのは為替介入ではないし、米国にとっても、トランプ(4/24)が「94年ぶりのドル高円安は米国にとって大惨事。製造業は競争力を失い多くのビジネスを失う」と言うように、米国にとっても悪い話ではない。外為特会のBSを圧縮して為替リスクを低減する効果もある。

・財務省が言う「実質為替介入」との批判にあえて答える手法としては、①外為特会以外での円転(例:国債整理基金、財政投融資特会)、②輸入企業($建て)への外貨貸付→企業から円で返済)という方法もある。

・また、内部留保(現預金)は30兆円程度。ここからも7兆円程度の差益が出てくる。ただし、将来の為替介入のために残しておくことも必要。

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