シリーズ/「税金一揆を起こそう!」・・・⑦「1億円の壁」/年収が1億円を超えるとどんどん所得税の負担率が下がるのはおかしい!!
さて、「大企業が中小企業より法人税を負担していないのはおかしい!」に続いて、シリーズ/「税金一揆を起こそう!」は後半の「所得税」の問題に入ります。
上掲のグラフ(財務省資料)は、21年秋の総裁選で岸田さんが訴えて、にわかに世間に注目されたものです。が、私は、16年秋の予算委からNHK生中継入りで取り上げていたグラフなのです。
なぜ、年収が1億円を超えると所得税の負担率が下がるのか。それは黄緑の点線が1億円を超えるあたりから急に上昇しているように、それほどの年収がある方は株による収入が多いからです。そして、そこにたった20%の所得税しかかかっていない。
今、所得税の最高税率は45%です。年収4千万円以上の方が対象です。でも株の配当や譲渡益には20%しかかからない。これを「株式分離課税」と言います。株取引による「不労所得」の税率の方が、給与等の「勤労所得」のそれの半分以下。これもいかにもおかしいでしょう。
米バイデン政権も同じ問題意識から、この「株式分離課税」(米国では今でも30%以上)を増税しようとしています。しかし、その後、首相になった岸田さんは、経済界(特に証券業界)から「岸田ショック」で株価が下がったと脅されて、すぐに引っ込めて、今のところ、まったくその口の端に載せなくなりました。
「岸田ショック」が大嘘であったことを含め、続きは次回以降で。
Copyright(C) Kenji Eda All Rights Reserved.