シリーズ/「税金一揆を起こそう!」 ・・・④国際潮流は法人税増税(米国の場合)
2023年5月10日 tag:
「超大企業に応分の法人税負担を!」なんて言うと、ここ日本では早速「アンチビジネス」「賃上げの足を引っ張るな」なんて反対の声が上がるんですね。経団連や御用学者を中心に。
でも、何度も繰り返しますが、私は超大企業に過大な負担を求めているのではなく、担税能力(税を負担する能力)に応じて「それ相応の負担」を求めているにすぎません。中小企業より大企業の方が法人税を払っていないのはおかしいでしょと。
そして、これまで先進国を中心に「法人税下げ競争」をしてきた世界も、数年前から「法人税増税」に舵を切っているのです。
米国では、昨年8月、下掲の「インフレ削減法」が成立し、大企業への「ミニマム課税15%」が導入されました。日本の例で言うと、ソフトバンクGはじめ超大企業が、いくら租特(政策減税)を適用しようが、最低15%は法人税を払ってくださいという内容です。
ですから、米国ではどの大企業も法人税ゼロとか一桁台というのは解消されるわけです。これで日本の米国子会社も利益が一億$超であれば最低15%は法人税を払わなければならなくなります。
これに加え、この法律で日本企業もよくやっている「自社株買い」(100万ドル以上の取引)にも一律1%が課税されます。要は、配当以外の株主への利益還元策にも一定の課税がされるのです。もっと、大企業は設備投資や賃金アップに資金を使えということですね。
さらに、まだ提案段階ですが、今年3月のバイデン大統領の「予算教書」では、法人税の最高税率を21%→28%に、海外での利益課税も10.5%→21%に増税することも表明されました。
そして、英国でも半世紀ぶりに今年から法人税が増税されます。この内容については次回で!
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