シリーズ/「税金一揆を起こそう!」 ・・・③超大企業の法人税負担率が中小企業より低いのは如何にもおかしい!
2023年5月 6日 tag:
このグラフが資本金別の実際の法人税負担率です。私が財務省のお尻を叩いてやっと出てきた正式統計です。ただし、国税分(法定税率23.2%)のみ。
これまでソフトバンクGほか個別の超大企業の負担率が異常に低いことを見てきましたが、このグラフはマクロ(全体)の数字です。
そう、最も法人税を負担しているのは中堅企業(資本金1億円から10億円)、その次が中小企業、そして、最も負担していないのが資本金100億円以上の超大企業なのです。
内部留保金を500兆円以上も貯めこんでいるこうした企業が、租特(政策減税)があるとは言え、担税能力が高いにもかかわらず応分の税金を納めていない。国民感情から言ってどうかと思いませんか?
財政が厳しい厳しいと国民には言いながら、逆進性(注)が高い消費税は上げて、法人税は下げてきたのが政府・自民党政権です。安倍政権以降だけを見ても、法人税は38.01%→29.74%に下げられました。その背景は、皆さん、分かりますね。
これに加えて、少し古い数字(2015年末)ですが、租税回避地(タックスヘイブン)のケイマン諸島に対する日本の投融資が約75.5兆円(日銀)もあるんですね。
法人税収は1%あたり4700億円と言われていますから、企業の担税能力に応じて「応分の負担」を求めれば(「過大な負担」ではなく!)、税収はいくらでも出てくるのです。その提案はまた後日、このシリーズでします。
最後に、このグラフは2016年9月の予算委から、私が使用して訴えてきた数字なのですが、大手メディアは一切報じませんね。何か不都合なことでもあるんでしょうか?
(注)逆進性 所得が低い層ほど重税感のある税のこと。
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