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「経済対策」に消費税の5%減税を!・・・共同会派各代表に緊急提言!

2020年3月19日  tag: , ,

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 本日19日、昨年から勉強会を重ねてきた「日本の未来を立て直す公平な税制を考える会」として、今般、新型コロナウィルスの経済への影響が深刻になっていることに鑑み、「消費税の5%減税」を来月策定される「経済対策」に盛り込むよう、共同会派各代表に緊急提言いたしました。

 併せて、この「緊急事態」が収束した後も、消費税は5%のままにし、その代替財源を「大企業や金持ち優遇税制の適正・公正化」に求めることも提言いしました。

 賛同人は衆参合わせて71名(3月19日時点)です。(詳細は下記ファイルをご参照ください)

<提言>
「経済対策」に消費税の5%減税を!.pdf (日本の未来を立て直す公平な税制を考える会)

<内容>
・「緊急事態」の期間中は、国民に増税や新たな負担を求めることは困難であるため、減税財源は国債発行で賄う事はやむを得ない。将来的な財政再建の必要性は認めるが、その緊急度は、このたびの緊急時に比し、低いと言わざるを得ない。
・ただし、この「緊急事態」が収束した後は、以下の「優遇税制」を是正することで、消費減税5%分(13兆円~14兆円)の財源を捻出することとする。

〇法人税
現行の租税特別措置、その他の特例措置を維持した上で、超過累進税率を導入する。

〇所得税
現行の課税段階に3段階を加え、超過累進課税を導入する。また、金融所得に係る分離課税の税率を、現行20%から30%に引き上げる。

「大企業やお金持ちの優遇税制の是正」(コロナ収束後の消費税5%維持のための代替財源)とは?

 決して、大企業やお金持ちをいじめようというのではありません。税金の負担能力(担税能力)のある者には「応分」の負担をしていただきたいということです。

 上掲の私の予算委質疑をご覧になればおわかりと思いますが、「大企業が一番、法人税を負担していない」、「お金持ちになればなるほど所得税の負担が下がる」という、信じられない現状があるのです。案外、皆さん、ご存じないんですね。

 これも長年の自民党政権のなせる技なのです。どうしても、自民党は大企業、金持ち寄りですからね。大企業が中小企業より法人税を負担していないのは、各種「政策減税」措置があるからです。年収1億円を超える金持ちの所得税負担率が下がるのは、「株式分離課税(20%)」があるからです。どちらも「優遇」されているんですね。

 今は増税はできませんから、コロナ感染収束後に、こうした「不公正」「アンフェアー」を是正していくことこそ、野党の役割だと思いませんか?

いま、野党が政権交代へ向け、訴えるべきことー「不公平税制の是正」
①大企業にも応分の法人税負担を!

(もちろんコロナ感染問題の収束後です。誤解なきように)

実際の法人税負担率.png

 この国では大企業が一番、法人税を負担していないのです。上図のとおりです。中小企業より負担していないなんて信じられますか?

 その理由は、大企業には各種減税措置があるからです。研究開発や省エネ投資、子会社からの配当の益金不参入、欠損金の数年間に及ぶ繰り延べ等々。

 そこで我々は計算しました。こうした「減税措置」には、必要性のあるものもあるので、仮にそれをすべて維持した上で、法人税に累進制を導入してみた。今の実効税率は、大・中・小企業共通の29.74%です。

 例えば、税率を10%(課税所得2000万円以下)、20%(同5億円以下)、30%(同10億円以下)、40%(同10億円超)とすると、あわせて7.6兆円の増収になります。一方で、資本金5億円以下の企業は逆に減税となるのです。

 法人への累進課税は、すでに米国や韓国等で導入されています。また、前にも述べたように、「大企業いじめ」ではなく、税金の負担能力のある者に「応分」の負担を求めるもので、別に「アンチビジネス」でも何でもありません。如何でしょうか?


いま、野党が政権交代へ向け、訴えるべきことー「不公平税制の是正」
②金融所得へ国際水準並みの課税を!

(もちろんコロナ感染問題の収束後です。誤解なきように)

年収による税負担率の変化.png

 4月に策定される「経済対策」に「消費減税5%」を盛り込むに当たり、コロナ収束後も引き続き5%を維持するため、その5%分の代替財源として提案しているのが、株式の配当や譲渡益等にかかる「分離課税20%」を「30%」にすることなのです。

 所得税。下図のように、なんと年収が1億円を超えると、どんどん負担率が下がっていますね。お金持ちほど所得税を負担していない。先に述べた大企業の法人税と同じですね。この事実も、あまりご存じない方が多いんです。

 なぜか?それが、この金融所得にかかる「分離課税制度」なのです。今の所得税は、法人税と異なり、累進課税になっており、年収1億円を超える人には最高税率45%がかかるのですが、この株式に係る所得だけは「分離」されて、20%しかかからないんです。

 上図の「緑の線」が一億円を超えるところから右肩上がりになっているように、こうした金持ち層は株で多くの利益を得ているんですね。そこに20%しか税がかからないから、こうした不公平な税負担になっているのです。

 そこで、この20%を30%に増税する。これでも低い!と言われる方もいらっしゃると思いますが、世界をみると、大体、30%前後が多い。例えば、フランス31.1%、ドイツ26.375%、米国NY州32.726%で、日本が一番税率が低いことは財務省も認めています。

 ただ、こういう提案をすると、必ず、株取引が減少し株式市場に悪影響を及ぼすとの批判がありますが、実は、2014年に、この税率を10%から20%にした時も、株取引に有意な影響はみられなかったのです。

 株で儲けた人には、30%程度の税金は払ってもらいましょう。損した人から税金をとろうと言うのではないんですから。そして、将来的には、この金融所得を含めて、すべて所得は合算して累進税率をかける「総合課税」に移行していくべきでしょう。

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