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米国債売却という「誘惑」・・・米中貿易摩擦激化

2018年10月 8日  tag:

 米国債の売却は、米中貿易摩擦の激化に伴い、可能性としては十分考えられるシナリオです。同じことは、日米関係においても言えます。

 現に、下掲の記事中にもふれられている通り、1997年、橋本首相が米国での講演で「米国債を売りたい誘惑にかられたことが何度かある」と発言し、「口先介入」したことがあります。

 これは事前に打ち合わせた通りの意図的な発言で、当時の米国の過大な要求に日本側の「いらだち」を示したものでした。「米国の借金は日本のお金で支えているんですよ。そのことがわかっているんですか」と。その時の米財務省の「動揺」「激怒」は、予想通り、すさまじいものでした。

 ただし、これは、中国、日本にとっても「返り血」を浴びる「両刃の剣」でもあります。少し考えただけでも「ドル売り、元(円)買い」となり、元(円)が高くなり、輸出産業を直撃することになりますからね。

 でも、「通貨高」「通貨安」がその国にとってプラスかマイナスかは両様あり、結局は政府当局の「総合的判断」ということになります。


(産経新聞10月8日配信)
中国の米国債保有残高 半年ぶり低水準 貿易戦争で対抗して売却か http://www.sankei.com/premium/news/181008/prm1810080002-n1.html

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