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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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原点に戻る(下)・・・安倍一強政治にどう対峙するか?

2016年1月11日  tag:

 民主党とは、この国会から「統一会派」を組むことで合意しました。今年夏の参院選を見据えれば、国会で実績を積むことも大事ですし、新党の名称を浸透させるためにも半年間ぐらいの時間は必要ですから、昨年のうちにも民主、維新がお互いに解党して、新党結成というのがベストのシナリオでした。


 しかし、今の段階ではこの前の統一会派の合意のように、「政権交代可能な政治の実現のために、両党の結集も視野に信頼関係を高めていく」ということにとどめざるをえませんでした。


 民主党の中には、解党しないで維新の党の議員を吸収する形でいいと考える人もいるようですが、それはできない相談です。そんなことをしたって国民の期待は出ませんし、お互いに傷をなめあって一緒になりましたでは誰も振り向いてくれません。民主党も政権に復帰したいのであれば、むしろ維新を利用して新党をつくる、そのぐらいの度量でやってほしい。ただ、それでも期待が出るかどうか分からないのに、維新のような小さな政党を吸収しただけで期待が出るわけがありません。


 民主と維新の統一会派結成は、例えると「結婚前の同居または同棲」です。同棲するに当たっても約束事はいりますから7項目の基本政策で合意しました。婚約のようなものです。我々も既に2度「離婚」していますから、一緒に住んでみて、今度こそ終生添い遂げられると思えば結婚すればいいし、やはり馬が合わないとか、政策や法案でそりが合わないというのであれば別れればいい。何も「どんな形でも合流」が既定路線ではありません。


 何度も言いますが、「結婚」の大きな前提としては、民主党が覚悟を示してくれないといけません。また、周りの人、ここでは国民からの祝福もなければならない。


 それには、維新の党はもちろん、民主党も解散して「解党―新党」をやり遂げることしかありません。そうしなければ民主党政権の「負のイメージ」が払拭できないからです。


 それができないと言うなら、民主党との合流は、残念ながらあきらめざるを得ない。その時は、やせ我慢でもあり、厳しいのもわかっていますが、選挙区調整や候補者の一本化の努力はするものの、維新の党として独自に参院選を戦うこととなります。


 ただ、私の見るところ、「解党―新党」の意見を持っている人は民主党内でもどんどん増えている状況ではないでしょうか。昨年末の、民主党の両院議員総会で統一会派を決めたときも、新党を求める声が相次いだと言います。あとはだから、私は岡田代表の決断次第だと思っています。


 岡田さんは大きな所帯の代表として、地方組織もあるし、いろいろと根回ししてコンセンサスをつくらないといけないという立場ですから、なかなか積極的な発言はできないのは理解しています。だからこそ、新年早々から国会で「同居」(統一会派)して、お互いに法案や政策で理解を深める努力を尽くし、どこまで協調できるかやってみて、それでよしとなれば、あとは岡田代表の決断次第と言っているわけです。


 これからの政治は、「第三極の再構築、再編成」ではなく、ひたすら与党か野党か、「二極化」、すなわち、自民党とそのライバル政党の二つの流れに収斂していくことでしょう。


 おおさか維新の会も、分裂してその「与党化」の路線を明確にしました。この流れは、国民にとっても、与党か野党か、選択肢がはっきり分かれて、わかりやすくなったという意味では良かったと思います。


 今年は、参院選もありますし、衆参同日選の可能性も取りざたされてきました。「同日」ではなくても、衆院選を年内行うという話も流れています。だからこそ、「野党再編」を急がなければならない。


 しかし、それがこれまで述べてきたようなやり方でできないと言うなら、私は、お互い別々に戦って野党が「焼野原」になるのも一つの選択肢ではないか。焼野原、いや廃墟になって、それでも生き残ったメンバーで戦後復興のように、より「あらまほしき形」で野党再編を行う方が良いかもしれない。


 政局を左右するのは、選挙に弱い人が「選挙目当て」で右往左往して動くからです。「看板」がなければ選挙に勝てない人が多いから、それが政局の流れをつくることもあります。焼野原になれば、それでも勝ち残った人が本当に強い人で、そうした人が少数でもエッジの立った政策、旗を立ててやった方がいいのかもしれません。


 ただ、そうならないように、本当に、お互いに古い殻を打ち破る覚悟と気概を見せていく。何度も言いますが、そうしないと国民は絶対に今の野党に振り向いてくれないでしょう。決して、維新の党のメンツや体面維持のために言っているのではない!そう、これが今の野党を取り巻く冷厳な現実なのですから。


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