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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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来年度予算案がスピード成立・・・4月以降が正念場

2014年3月24日  tag:

 来年度予算案は、実質審議二週間という超スピードで衆院を通過し、先週木曜には参院でも可決、成立した。戦後3番目の早さらしい。やはり、衆参のねじれが解消し、「一強多弱」と言われる与党・自民党の圧倒的多数の前では、野党がどんな抵抗戦術をとっても、むなしさばかりが残るといった感じだ。


 そうした中、我が結いの党と日本維新の会は、衆院では、共同で予算の全面的な修正案を提出した。徹底したムダ遣いの解消や国会議員や公務員の人件費削減、法人税だけでなく、復興増税分の所得減税、年金の積み立て方式への移行、将来を切り拓く科学技術振興費の増額などが、その主な内容だ。


この修正案は、他の野党が出した「組み替え動議」(修正方針だけを示し政府に予算案を突き返す動議)とは異なり、予算全体を自ら修正し、両党なりに予算案を作り直したというものであり、この案が実際に政府案とともに予算委で審議されたということは、実は、憲政史上はじめてのことだったのだ。政局中心の政治報道ではあまり取り上げられなかったが、画期的なことだったと自負している。


 さて、そういう中で、衆院とは違い、参院では、結いの党の議員が予算委員会の質疑に立てないという異常な事態が続いた。予算委のNHK中継を見た人はお気づきだったと思うが、結いの党より議席数が少ない社民党や新党改革の議員が質疑に立っているのに、我が党の議員は一回も立てなかった。


それもこれも、みんなの党が当然放出すべき予算委員を、最後まで我が党に譲らなかったからだ。そもそも、今、みんなの党は予算委に3人の委員を出しているが、それは、これまで18人の参院議員がいてこそのこと。そこから6人の議員が離党し、12人対6人、すなわち、2対1の比率になったのだから、3人の予算委員のうち1人は当然、結いの党に譲り渡すべきなのだ。みんなの党は、いつまでこんな嫌がらせが続けるつもりなのか。


 そのみんなの党だが、今年に入って、ますます与党化の傾向を強めている。例の「政治とカネ」の問題にまみれて辞職した自民党議員の補欠選挙(鹿児島2区)でも、野党5党が共闘して統一候補を擁立する方向なのに乗ってこない。安倍首相肝入りで登用した、体調不良で失言も目立つ内閣法制局長官も率先して擁護する。「集団的自衛権」の問題も含め、安倍首相との蜜月ぶりをアピールしている渡辺代表の思惑ありありだが、あの特定秘密保護法でみせた安倍自民党へのすり寄りは、今年に入って、なりふり構わずといった様相を呈している。


みんなの党は、先の衆参両選挙で「自公過半数割れ」を最大の目標として戦ったはずだ。そう、「非自民」で戦ったのだ。その党がそんなことはどこ吹く風、将来の連立入りか閣僚ねらいかわからないが、それと真逆な路線を平気でとることは、まさに有権者への裏切りそのものだろう。


また、こうした政治路線の大転換について、一体、党内議論を尽くしているのだろうか。それとも、相も変わらず、党首の独断専行なのだろうか。この党の宿痾のようなものだろう。あらためて、昨年末、我々が離党、新党結成したことは間違いではなかったとつくづくと思っている。先日、旅立った藤巻幸夫さんも天国から頷いていてくれていることだろう。

初の安倍首相の施政方針演説への代表質問⑦
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