初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・⑤地域主権が地域おこしに
2014年3月 3日 tag:
次に「地域主権(地方分権)改革」について伺います。
成長戦略にもう一つ必要なのは、地方へ〝権限、財源、人間〟の「三ゲン」を徹底的に移譲していくことです。
たとえば、子育て世代が求めている支援策は地域によって違う。保育園が足りない自治体には保育園を増やす、保育園が足りている自治体には児童手当を支給するといったように、自治体の実情に応じた支援を行うべきでしょう。しかし厚労省が行う政策はいつも全国一律です。
これに対し、各基礎自治体、つまり市町村が、地域の実情に応じたきめ細かい行政を行うことで日本全国が活性化していく、というのが「地域主権」の考え方です。地域への「三ゲン」移譲、「地域主権」は日本底上げのための切り札になるのです。
ところが、そう簡単にはいきません。既得権益を譲りたくない霞が関や族議員といった抵抗勢力がいるからです。民主党は政権末期、国のブロック機関の一部である国土交通省の地方整備局、経済産業省の経済産業局、環境省の環境事務所を地方の「広域連合」へ移管する法案を策定しました。ところが、安倍自民党政権になってから、この法案には見向きもしない。一体どうなったのでしょうか。施政方針演説でも、この地域主権については総論的なことしか書かれていません。総理の地域主権にかける決意と具体策、あわせて「道州制」を実現する気があるのかないのか、お聞かせください。
国土交通省の地方整備局は、公共事業のバラマキマシーンで、まさに自民党が推し進める国土強靭化計画の手足となる組織です。いわゆる自民党の"国土強靭化族"は、十年間で二百兆円の公共事業を行うと言います。しかし、どこにそんなお金があるのか。何のための消費増税だったのか。社会保障の財源にあてるはずではなかったのか。総理の見解を求めます。
もちろん、公共事業で一時的に景気が回復する地域もあります。しかし、財政出動もカンフル剤でしかない。決して長続きはしないのです。もし持続的な成長を求めるのなら、国主導ではなく、民間主導の経済構造に変えていかなくてはいけません。この経済の構造転換への具体策についても総理にお聞きします。
(次回以降に続く)
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初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・③経済政策と社会政策を峻別 (2014年02月17日号)
初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・④成長戦略の肝「規制改革」 (2014年02月24日号)
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