初の安倍首相の施政方針演説への代表質問⑦
2014年3月17日 tag:
普天間飛行場の返還。それは、当時の橋本総理がまさに心血を注いで成し遂げたものです。こんな戦略的要衝の地を米国が返すはずがないという外務省の反対を押し切って、九六年四月、クリントン大統領との直談判で確約を取りつけました。それから一八年近く、この問題が解決していないことに、当事者の一人として誠に憂慮に堪えません。
普天間飛行場の危険性を一刻も早く除去するために、辺野古移設は万やむを得ない措置であるにしても、私は同時に、その「出口戦略」を並行して検討しておくべきだと考えます。でないと、とても地元住民、沖縄の人は納得できないでしょう。
「出口」とは、辺野古の新飛行場からの将来的な海兵隊の撤退、あるいは県外、海外移設等について、将来展望を明らかにすることです。それを米国との交渉でしっかりとやっていく。これから東アジアの安全保障環境も変化していく。それに応じて米軍再編も進んでいく。そうした中での沖縄からの海兵隊の撤退ということも、なまじ絵空事ではありません。
総理、当時、橋本総理は、沖縄県知事と直接、十数回、数十時間にわたって膝詰め談判をしました。関係者は地べたを這いつくばって地元住民、沖縄県民との対話を重ねました。この問題は総理が動かないと絶対に解決できません。是非、この「出口戦略」を含め、この普天間飛行場の移設問題の解決に賭ける総理の決意をお聞かせください。
(むすびに)
安倍総理。結いの党は、これからの国会活動、政党運営においては「責任政党」として「反対のための反対」はしない、常に政策、法案ごとに是々非々で行動していきます。安倍政権が、既得権益を打破して、真の意味での規制改革、地域主権改革を断行し、景気回復を本格的なものにしていく、さらには社会保障制度の抜本改革に踏み込んでいくというなら、我々も全面的に支援します。
しかし、それが、自民党の支持基盤、既得権益、さらには族議員や霞が関の抵抗で骨抜きになるようであれば、結いの党は、それをしっかりと質し、それに代わりうる対案を安倍政権に突きつけ、国会論戦を通じて世論を味方に付け、実現していきたいと思います。今、日本に一番求められているものは何か?それはこれまで、どの政権もなし得なかった「既得権益を打破する改革」だと考えるからであります。ご清聴ありがとうございました。
(終わり)
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初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・①結いの党の原点・使命 (2014年02月03日号)
初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・②「心情倫理」と「責任倫理」 (2014年02月10日号)
初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・③経済政策と社会政策を峻別 (2014年02月17日号)
初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・④成長戦略の肝「規制改革」 (2014年02月24日号)
初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・⑤地域主権が地域おこしに (2014年03月03日号)
初の安倍首相の施政方針演説への代表質問・・・⑥わが国の平和と繁栄のため戦略的な外交を! (2014年03月10日号)
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