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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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通常国会を振り返って・・・政策三昧の日々

2011年9月 5日  tag:

 1月からスタートした通常国会も、一度の延長をはさみ、8月31日をもって閉会した。思えば、3.11の大震災、原発事故対応に忙殺され、菅首相退陣表明等をめぐる政局に振り回された国会だった。

 そうした中で、みんなの党は、政局や権力闘争とは距離をおき、「政策三昧の日々」を送ってきた。それが、しがらみのない「アジェンダの政党」としての責務、国民の負託に応える道だと確信していたからである。

 まず、予算関係では、本予算、第一次、第二次補正予算とも、その組み替えやムダ削減、特別会計の埋蔵金の捻出や政府資産の売却等の観点から、歳出・歳入を抜本的な見直す修正案を提出した。

 具体的な政策を議員立法として提案した例も数知れない。

 先の選挙で訴えた「官僚主導の打破」や「我が身を切る改革」では、①政治主導確立法案、②議員歳費3割・ボーナス5割カット法案、③国家公務員人件費2割カット法案、④公務員制度改革法案、⑤幹部公務員法案(④⑤は自民党と共同)を提出した。

 また、経済成長戦略関係では、⑥日銀法改正案(日銀とインフレ目標を共有等)、⑦郵政改革推進法案(民営化推進と政府株売却)を提出した。

 震災からの復旧・復興関係では、⑧大復興基本法案(復興庁の被災地設置と権限・財源の委譲)を提出、⑨がれきの早期撤去法案(市町村ではなく国が主導)は野党と共同提出し、成立した。

 原発事故対応では、⑩原子力損害賠償支援機構法案に対する修正案(東電の破たん処理で徹底的なリストラと株主・金融責任を追及)、⑪原発緊急評価法案(既存原発を新基準で総点検)、⑫原発国民投票法案を提出。⑬原発事故賠償仮払い法案は野党と共同提出し、成立した。

 なお、エネルギー政策では、「電力自由化アジェンダ(中間整理)」などを発表した他、⑭再生可能エネルギー買い取り法案に対する修正案を提出、与野党協議を経て成立した。

 衆参あわせて16人という小所帯、かつ野党という存在では、議員立法してもなかなか成立させられない、提出してもメディアが取り上げてくれない、といった制約はあるものの、我々みんなの党としては、「唯一の立法機関」たる国会の議員集団として、精一杯、その職責を果たしてきたと思っている。

 にもかかわらず、最近よく、「みんなの党は一体何をやっているのか!」「メディアへの露出が少ないのではないか?」「批判ばかりではないか!」等々のお叱りを受ける。

 ただ、これは、私はある意味やむを得ないことと考えている。私も与党政権を支え、官邸にも長くいた人間として、野党のこと、しかも小党のことは、ほとんどメディアは取り上げてくれないことはわかっている。政治メディアはどうしても政局中心の報道になるので、そのカギを握っている民主、自民、せいぜい公明までをカバーということになるのだ。

 メディアカバレッジなど、選挙前一ヵ月ぐらいになると、平気でメディアの方で、その機会を設けてくれる。「党首討論」や「幹事長討論」などだ。有権者の選挙や政治への関心も、その頃から高くなる。なにも焦る必要はまったくないのだ。

 だからこそ、それまでの間は、たとえ日蔭の身でも、地道にやるべきことをやっていく、汗をかいていくということが大事なのだ。それが必ずや、次期総選挙で、みんなの党が議席を伸ばし、キャスチィングボートを握って活路を切り開いていく道なのだと信じている。

 そういう意味では、四囲の状況は、みんなの党に有利に展開している。党の支持率に一喜一憂する必要もない。ましてや野田内閣の高支持率にとまどうこともない。民主党という政党の宿痾(しゅくあ)は、数か月のうちに、それを帳消しにしてしまうからだ。

 むしろ、これでもう、四度目の民主党内閣はない。野田内閣がだめだから、また誰かに首をすげかえても、もう国民やメディアはそれを許さないだろう。いよいよ、その時が、解散総選挙ということになる。

 いずれにせよ、ぶれずに覚悟を持って、愚直に地道に政策を訴えていく、すなわち、「政策三昧」「政策中心主義」でやっていく。それをもって民主、自民との対立軸を鮮明にし、差別化を図っていく。そして、国民の選択肢を提供していくことが肝要なのだ。

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