初夢(下)・・・真の政権交代、平成維新の実現へ
2011年1月17日 tag:
菅首相が退陣したあと、野田新首相は「選挙管理内閣」を組織し、予算を執行する上で必要最小限の法案を数本成立させた上で、6月の会期末、約束どおり解散を断行した。いわゆる「話し合い解散」である。これで三年続けての、またまた夏の「暑い選挙戦」になった。
選挙結果は、「民主党がだめだったからといって自民党に戻すわけにはいかない」「ここまで日本を閉塞状況に追い込んだのは自民党だ」という有権者の思いに推される形で、第三極たる「みんなの党」が、先の参院選、統一地方選に続いて躍進。100人以上立てた候補者のうち、40人を超える当選者をだした。
民主党はここでも惨敗し190議席、自民は210議席、公明はほぼ現状維持の20議席、その他10数議席となった。この結果、みんなの党は、民主、自民どちらかに公明を足しても過半数に及ばない「絶対的キャスチィングボート」を握ることになったのである。
これを受けて早速、民主、自民双方からの連立工作が活発化、どちらがみんなの党を取り込めるかが政局の焦点になった。ただ、常日頃「アジェンダの党」を標榜しているみんなの党は、その枢要なアジェンダを突きつけ、それを呑む方と連立するという方針を明確に打ち出した。
そのアジェンダとは、「民間主導の成長路線」と「地域が主役の小さな政府」である。よりわかりやすく言えば、「世界標準の経済・金融政策、規制・税制改革等による4%名目成長」と「脱官僚=政治主導+地域主権型道州制+規制・補助金・天下りネットワークの打破」である。
そして、7月下旬、みんなの党のアジェンダの実現を約束した○○党と政策協定がなされ、連立内閣が成立、その首班には、アジェンダの実現を確実に担保するために、みんなの党代表の渡辺喜美氏が就任した。
この「アジェンダ実現内閣」は、しかし、過渡期の政権である。今、困難に直面している日本を救うために、必要最小限の政策をスピード感をもって果断に実行する。民主党政権のような「口先政権」ではなく、一歩でも二歩でも政策を前に進める。そうした使命を帯びた政権である。
だからこそ、この連立政権樹立を契機に、みんなの党の結党宣言にあるように、更なる政界再編による、政治理念や基本政策を一致させた真の政党政治を実現していかなければ、政治の安定はない。それは今後、連立与党内、また下野した政党同士で化学反応、すなわち合従連衡が行われることで達成されていくことだろう。そうした真の政権交代、平成維新が実現する、そのスタートラインに、今年立つことになったのである。
めでたし、めでたしといったところで、ふと目が覚めた。本当は政界再編の行きつく先まで見たかったが、そこは夢に付き物の中途半端さと辻褄の合わなさ加減があってもしょうがない。まあ、それもお楽しみとでも思って、今年も頑張ろう! 乞うご期待。
Copyright(C) Kenji Eda All Rights Reserved.