議員歳費を日割りに・・・やる気次第
2010年7月26日 tag: 議員歳費日割り法案、民主党、自民党
先週来から、みんなの党は、増税の前に国会議員が身を切るべきだ、その政治姿勢を正すという意味で、議員歳費を日割りにする法案を作成し、各党に呼び掛けている。
というのも、今回の参院選で初当選した議員は7月26日からの任期で、7月はたった6日間しか在職しないのに、現行法上、給料(約130万円)はまるまる一カ月分貰えることになっているからだ。
給料だけではない。毎月100万円支給される「文書通信交通費」も、たとえ在職1日でも全額支給される。議員秘書の給料まで含めれば、億単位のお金が日割りにすることで節約することができるのだ。
しかし、この当たり前ともいえる法案ですら、この永田町、国会では一筋縄ではいかない。金曜日の大島自民党幹事長と私との会談では、議院運営委員会で検討しようとの約束は得たが、あくまで、その下にある議会制度協議会で全会一致で各党各会派が合意したら、とのニュアンスが汲みとれた。
民主党にいたっては、その参院選マニフェストで、この「日割り法案」を明示的に公約しているにもかかわらず、自らが設定した臨時国会の会期が短いことを盾にとって「審議時間がない」云々と、とんでもない理由で消極姿勢を示している。今週早々には、枝野幹事長にも私が会って、実現を働きかけようと思っている。
そもそも、この話は、我々みんなの党に言われるまでもなく、政権与党たる民主党が率先して各党に提案すべきものではないか。新参院議員への歳費等の振り込みは8月10日であり、秋の臨時国会では遅いのだ。まさに、今国会(7/30~8/6)で処理すべき法案なのだ。この程度のことができなくて民主党は一体何をしようと言うのだろう。
この短い国会会期の設定においても、私は野党幹事長会談で「実質的な審議ができる国会にすべきだ。先の国会でも、菅政権が発足したのに予算委員会も開かず、各閣僚の所信表明。質疑もされていない。前代未聞の横暴な終わり方をしたのだから、夏休み返上で国会審議をするのが筋だ」と強く主張したのだが、民主党のお家騒動や代表選との関係があるのか、たった8日間の会期で決着したのだ。
しかし、短いからといって、法案を成立させられないわけではない。現に、社会保険病院を所有する独立行政法人を存続させる法案は、与野党の協議で今国会で成立が期されるのだ。委員長提案という簡便なやり方で本会議に上程し可決・成立させる。この「日割り法案」も誰も反対できない法案なのだから、同じやり方で成立させればいいだけの話なのだ。
それを「審議時間がない」「手続き上余裕がない」等々で民主党が反対するようなことになれば、その意図は別にあるということになり、この政党の「選挙では良いことを言うが選挙が終われば知らんぷり」「いつもマニフェスト破りにまたひとつ嘘が加わっただけ」といった国民の失望感が深まるだけだろう。
なお、我々みんなの党は、国会議員の月給3割減、ボーナス5割減の歳費削減法案も準備している。大島自民党幹事長は党内で議論すると約束した。是非、この日割り法案だけでなく、秋の臨時国会では、この法案も成立させてほしいものだ。まさに「増税の前にやるべきことがあるだろう」なのだから。
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