旧聞に属するが、6月24日、私と渡辺喜美さんは民主党の鳩山代表、菅代表代行と食事を共にしながら二時間以上会談した。明かせない話も多いが、ポイントは次の総選挙で是非とも政権交代を実現するために互いに協力していこうということだ。特に「脱官僚」では、その思いや政策で共通の部分が多く、この点でも協力を強く求められた。会談は民主党側の要請で設定された。
良い機会なので(掲示板でも問う声が大きいので)、この際、私の政治的スタンスを明らかにしておきたい。
これまで私は「完全無所属」を貫いてきた。どこかの砂浜を駆け回って竹刀を振り回している千葉県知事と違い、正真正銘の「完全無所属」だ。これまで3回の選挙戦を自民、民主を相手に戦ってきた。戦績は2勝1敗。選挙に勝つためだけだったら、もっと賢いやり方もあっただろう。しかし、あえてそれをはねつけての不利な選択。その意味では「筋金入り」の「政界再編論者」を自認している。その大きなチャンスがいよいよ次の選挙でやってくるのだ。
私の大目標は、こんどの選挙で少なくとも「政権交代」を実現し、「官僚国家日本を変える」ことだ。官僚の手から政治を国民の手に奪還する。すなわち、官僚や政治家に食いつぶされている税金を国民に取り戻し、それを医療・介護、年金、子育て支援、雇用等に充てていく。「生活重視の当たり前の政治」を実現したいだけだ。
民主党が素晴らしいわけでは、もちろん、ない。しかし、この際、政権交代をして、長年の自民党と霞が関・官僚との腐れ縁を断ち切るだけで、この国の様相は一変する。政権交代をすれば、これまで秘匿されてきた情報も一気に公開されるし、官僚のへそくり、すなわち「埋蔵金」の類もザクザク出てくる。要は、金魚鉢の水も時々代えてやらないと金魚も死んでしまうのだ。そのために何をなすべきか。何がベストの選択肢なのか、それだけを考えて今後、政治家として行動していきたい。
私は年初来、全国で国民運動を展開し、「脱官僚」「地域主権」を訴えてきた。並行して、新党立ち上げの準備も着々と進めてきた。しかし、はじめに「新党ありき」ではない。新党が上記大目標を達成するために、それを促進するならやるし、水をさす、足を引っ張るならやらない。私は、単なる自己顕示欲でこうした運動を行ってきたわけではない。この日本という国への、大変な危機意識が私を突き動かしているだけだ。
東国原、橋下知事等が起こしている「地方の乱」も、この尺度だけで判断する。この動きが自民党を延命させる、「自民党別働隊」の動きなら徹底的に戦うし、真に我々と同様「地域主権」を確立しようという意図なら、連携を模索するということになる。
「分権」とか「地域主権」とか口先では言うが、その壁がいかに厚いかは、実際、官邸でそれを進めてきた私が一番知っている。やわな気持ちで「目立とう精神」でやっているだけなら早晩「化けの皮」がはがれるし、そうじゃなければ、いずれ形になって結実していくだろう。(次週に続く)
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