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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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どうでもいいことだ!・・・国民不在の権力闘争/麻生vs小泉

2009年2月16日  tag: , ,

小泉元首相が、麻生首相の郵政発言に「笑っちゃうほどにあきれた」と発言しただけで、それが大ニュースになり、連日、微に入り細に入り報道される。小泉発言の中味自体については私にも異論はないが、もういい加減にしたらどうか。

 国民にとっては、こんな自民党内の権力闘争など、どうでもいいことだ。それよりも我々の生活はどうなっているのか!?失業は?医療や介護は?年金は?子育ては?といったところだろう。内閣府が16日発表した2008年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値も、前期比3・3%減(年率換算12・7%減)と大幅なマイナス成長となった。経済も底抜けの危険があり、それどころではない。

 この動きが、まだ、この国の将来につながるものならわかる。しかし、どのみち、ここ半年かそこらで政権からおりる一政党の、「コップの中の嵐」に、どれほどの価値があるというのだろうか。報道されるように、これが政局になるとしても、たかだか、予算成立後の「麻生降ろし」が現実になり、小泉降板後、4度目の自民党総裁選が総選挙を前提に行われる程度だろう。しかし、仮にそうなり新しい自民党総裁が誕生したとしても、自民党下野、政権交代への流れは変わらない。そんな見飽きた自民党トリックにだまされるほど、国民はお人好しではない。

 また、小泉さんが、そう発言した以上、今後、主導的に党改革や政界再編に動くというなら、まだわかる。しかし、もう、この小泉純一郎という政治家の正体を見抜いた方が良い。今後、この人が、そのために一肌脱ぎ、行動することはあり得ない。ましてや小泉再登板の可能性はゼロだ。

 今回の小泉発言を深読みしないことだ。単に、「郵政民営化・命」だけの政治家が、そのシッポを麻生首相に踏まれたから、鋭く反応しただけのことだ。定額給付金の問題も麻生氏への当てつけ以上のものではなく、本気なら、関連法案の衆院再議決の時に造反すべきだが、せいぜい本会議欠席ぐらいで済ますだろうに違いない。

 さらに、本当に国民のために動くというなら、政界引退を撤回し、世襲批判を受けている次男の出馬を取りやめさせることだが、そんな気もさらさらないだろう。みずから進んで、いや、頼まれても、自分の晩節を汚すようなことは絶対しない人だ。

 自分の一言で政界に激震を走らせる。今頃、ロシアの地で、「政局の小泉」はほくそえんでいることだろう。あとはうまくやってくれ、俺の役割はここまでだ、と。しかし、後をフォローすべき政治家は度胸のない連中ばかりだ。民主党のある議員は国会で、麻生首相のことを「やるやる詐欺だ」と言って物議を醸したが、私に言わせれば、自民党内の改革派を自称する政治家の集団は、党内改革、政界再編をやるやるの「やるやる詐欺だ」。

 こんな三文芝居を繰り返し見せつけられても、永田町メディアはひたすら「下駄の雪」のように取材についていく。やむえない面もあるが、「中川秀直さん、また議連ですか?」。中川氏の「脱官僚」の考え方自体には共鳴できる私だが、そう言いたくもなる。一体、選挙の前に、自民党内でいくつ議連をつくったら気が済むのだろうか。前にも言ったように、自民党内で5つも6つも違う旗をたてられても、有権者はそれを選り分けて投票できないのだ。

 渡辺喜美氏の行動がなぜ、国民から拍手喝采を浴びるのか。それは、リスクをとっているという政治家の姿をみせているからだ。彼だって離党する前は、「いい子ちゃんぶって行動もしないくせに」とインターネットで散々叩かれていたものだ。ところが、党を出た途端にその評価が一変した。政治家が国民のために勇気をもって行動しているという姿を見せれば、国民はついてくる。

 我々はもう、自民党から出てくるとか、こないとか、そんなことに期待などしていない。選挙が間近だから、自民党の中で「自分たちだけがいい子ちゃん症候群」をやっているだけだからだ。いつも下らない茶番劇ばかりを見せられて、結局尻すぼみで終わる。

 政治家は、自分の信念や政策を実現するために存在する。それが自分の所属する政党で、1年2年ならともかく、10年以上がんばっているのに、一向にその党の政策にならないのなら、喜美氏や私のようにリスクをとって外に出てきなさいと言いたい。選挙の勝ち負けよりもまずそれが大事なのではないのか(不肖私は、離党後一回落選している)。

 先週(11日)、喜美氏と私は、政治を国民に奪還する国民運動体の発足式を行った。「脱官僚」「地域主権」で筋金入りのナビゲーター(知識人、文化人、現元首長等)の方々にも参加していただいた。ただ、メディア受けするが中味のない人には声をかけなかった。軽薄なパフォーマンスや人気とりではなく、本当にこの国を変えるんだという気概をもって、永田町の血を全部入れ替える覚悟で、地道に、愚直に、国民に直接訴えかける国民運動をしていきたい。

麻生首相を選んだのは誰なのか!?・・・ 反省なければ同じ過ちを繰り返すだけだ
小泉なる幻影、そしてその責任