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江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

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もう黙っちゃいられない!中田横浜市政・・・このご時世に増税

2008年12月15日  tag: , ,

今、全国最大市の横浜市では、驚くべきことが起きている。この「百年に一度の金融・経済危機」の折りに、何と増税案が先週、市議会を通ったのである。しかも、ほとんどの市民がその具体的な内容はおろか、増税されることすら、ほとんど知らされないままに、である。

 朝日新聞によると「配った広報誌は11万5千部(注;横浜市は156万世帯)、説明会に来た市民は73人、その説明会も10分程度で10月~11月に短期集中だった」という。市役所のHPをみても、この重大な政策についてフロントページでふれてさえいない。あえてうしろめたいことは隠密裡に事を進めたいという意図がありありなのである。

 にもかかわらず、この緑地保全という美名の下に、中田市長が強行した増税案(24億円)が、自民、民主、民主ヨコハマ、公明の賛成多数で、先週12日に議会を通ってしまった。こんな新税(超過課税)を導入したのは、あの財政破綻した夕張市を除いて全国では横浜市だけだ。

 緑地保全は確かに重要だ。しかし横浜市にお金がないわけではない。なんとなれば、一方で市民生活に何のメリットもない、お祭り騒ぎの「開港150周年記念事業」に、300億円もの市民税が浪費されようとしているのだ。「開港150周年」を祝いたければ地味に祝えば良いだろう。しかし、あたかも中田市長が自らの晴舞台を用意するかのように、やれイベントだ、テーマパークだ、マリンタワーの改修だ、象の鼻地区の再整備だと、税金がドブに捨てられているのである。

 中田市長といえば、昔は「改革派」として通っていた。しかし、ここ数年は数々の不祥事やスキャンダルにまみれている。町田市長選をめぐる市役所ぐるみの選挙違反、本来政治とは距離をおくべき消防団に市長の資金集めパーチィーのチケットを半強制的に買わせていた問題等々。先週は、一部週刊誌でセンセーショナルな女性スキャンダルまでが報じられた。事実か否かはともかく、我が町・横浜市のトップが、こんな低次元の話題で世間を賑わすこと自体が恥ずかしくてしょうがない。

 しかし、そんなことよりも、一部市会議員有志が本日(15日)記者会見し「公開質問状」(後日アップ)を出すというが、仄聞するところによると、市長の後援会幹部に公共事業や補助金を落とし、あるいは市有地を不当廉価で貸し付け、多額の政治献金を受け取るなど、中田市長による市政の私物化には目を覆うべきものがあるという。それが事実とすれば贈収賄にも問われかねない事件であり、捜査当局を含め、徹底的な真相究明がなされるべきだ。中田市長もそうではないと言うならば、市民に明確な説明責任を果たすべきだろう。

 ただ情けなくなるのは、こうした一部有志議員を除いて、本来、市政を監視、チェックすべき市会議員が市長の言いなりで、まったくその役割を果たしていないということだ。立法機関でありながら条例案も作成せず、ひたすら唯々諾々と市長や市役所が打ち出す施策を追認するだけのイエスマンでは、市会などそもそも必要ないではないか。これでは地方分権の将来も思いやられる。

 横浜市は人口365万人、予算規模も3兆円以上の全国最大市であると同時に、その規模は多くの県をも凌駕している。今の横浜市政の現状について、是非、全国メディアの方々にも関心を持っていただきたいと思う。私も、国会議員としてではなく、一横浜市民として「もう黙っちゃいられない」、今後、市政の病巣をえぐり出すことに力を尽くして参りたい。

参考資料

横浜市長 中田宏殿
2008年12月15日
ネット・市民の党・無所属クラブ

公開質問状


 横浜市は現在、全市をあげて【コンプライアンス・法令順守】に取り組んでいます。昨今の厳しい経済情勢の中、このたびの緑税導入の決定などで市民に更なる負担を求めようという以上、さらなる説明責任を果たさなければなりません。中でも、市長自身の【コンプライアンス】こそが問われていると、私たち「無所属クラブ」は議会審議のさまざまな場面で問題提起をしてまいりました。
 残念ながらこれまでのところ市長をめぐる多くの疑問が晴らされないばかりか、新たに市長公用車の私的利用などの報道も始まり、市政の私物化と言える状況はもはや看過できないところに来ています。つきましては以下の質問につき、誠実にかつできうる限り具体的なご回答を文書にて下さいますように、お願い申し上げます。

横浜市病院協会補助金不正受給 市長の政治団体前代表による補助金詐取疑惑
 本年6月横浜市病院協会をめぐり、本市の「病院情報システム更新事業」で市の補助金555万円の不正受給、「病院整備資金融資事業」で市の無利子融資1億1700万円の目的外使用が明らかになった。いずれの事件でも市長の政治団体前代表である同協会会計担当の塩原理事(当時)が中心になっていることが判明した。
 市長はこの件について市会本会議において、補助金の不正受給の事実を認めた上で塩原理事の告発を検討している旨答弁しながら、ついにこの理事の告訴を見送り、かわりに市に情報提供をした前事務局長を告訴した。
 本事件は塩原理事が市長を支援する政治団体「ヨコハマから日本を変える会」の代表であった時の事件であり、この間に市長への献金も行われている。また、この理事は市長が自らのスキャンダル報道について週刊誌を訴えた裁判の証人にもなっている。両人の関係は市長が主張するような病院協会を通じたもののみとは到底考えられない。
(1) 塩原氏と市長のこれまでの関係を明らかにした上で、このような事件に、市長に極めて近い人物が長年関わってきたことにつき、少なくとも道義的責任を感ずべきと思うが、見解を問う。
(2) この事件の告訴を検討する段階で、塩原氏には市長の私的裁判の証人を辞していただくべきではなかったか、また、そのようにしたうえで塩原氏の告訴を改めて検討するべきではないか、見解を問う。

マリンタワー再生事業 脱税企業からの市長への献金、市の事業者への指定
 東京国税局が不動産会社「リスト」(横浜市中区羽衣町)に対して2006年12月期までの3年間で約3億5000万円の所得隠し・脱税を指摘、1億数千万円の追徴課税を課したと2008年12月3日付で読売新聞が大々的に報じた。リストといえば、同社の社長夫妻が2006年3月の市長選挙時に「中田ひろしを支える会」へ300万円を献金している。また2007年3月にマリンタワー再生事業の事業者に選定され、2009年の開業を予定している。
(3) 脱税という反社会的行為が確認された企業の経営者から受け取った献金は返還すべきと考えるが、市長の見解を問う。
(4) 反社会的行為が確認された企業に横浜市の財産であり、シンボルでもあるマリンタワーの再生事業を託すのはいかがなものか、市長の見解を問う。
 市長への献金後にリストがマリンタワーの再生事業に指定されたことは、業者との癒着ではないかという声が議会でも上がった。市長は審議会で適切に審議されたと言うが、事業者の選定に当たっては事務局(経済観光局)があらかじめ用意した採点表が配られるなど、不可解な手続きがあったことも確認されている。
(5) 公共事業者の選定(指定管理者やネーミングライツ、PFI事業者等)に当たって、政治資金規制法に従っていれば、関係者からの献金は時期に関係なく問題なしと考えるのか、市長の見解を問う。

港湾不正貸付 後援会幹部への違法貸付と献金に対する道義的責任
 横浜市の市有地(神奈川区栄町)が、市長の後援会「獅子の会」会長である小山氏に6年半もの間、格安で貸付されていた件について、横浜市監査委員会は違法な管理状態であったことを認め是正勧告を出した。この間、市長は小山氏より年間300万円近い(要確認)献金を受けている。
(6) 政治資金規正法に従って献金を受けているとはいえ問題ではないか、市長の見解を問う。
(7) 違法な状態が続いていた6年半の間に受け取った献金は道義的に返還すべきと考えるが、市長の見解を問う。
(8) この市長後援会幹部には今なお違法な行政財産の貸付が行われているが、これを是正する考えはあるか、見解を問う。

週刊誌報道等 公用車の私的利用など市長権限の濫用
 本年12月15日発売の「週刊現代」が市長について報じた内容に対し、市長は「事実無根の記事」とのコメントを発表した。しかしこの記事はプライベートな問題以外に公用車の私的利用や公務中のメールなど多岐に渡っており、事実無根の一言で市民の疑問が晴れるとは思えない。
(9)「事実無根」とは記事に書かれている全てを指しているのか、それとも一部なのか。一部であるとすればそれはどこで、全てであるとすれば、当該女性との面識や女性が勤めていた飲食店への出入りを含めて否定するものなのか、見解を問う。
 この記事で公用車の深夜にわたる私的利用が報じられている2004年度の市長公用車運転手の超過勤務時間は1630時間にもなっている。また公用車運行記録と市長の公務を示す行動記録とが一致しないものが多く、公用車の利用実態について疑念を抱かざるを得ない。
(10) 異常な超過勤務となっている理由、深夜にわたっている場合の実態について具体的な説明を求める。また、市長は公用車について「ルールに則って使っている」と記者会見で発言しているが、公用車の利用について規定した文書は無い。ルールとは何を指しているのか、公務と政務、私的な利用との区別をどのように行っているのか、見解を問う。

以上、すみやかなご回答を願います。

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