また政治とカネ!カネ!カネ!
2007年2月12日 tag:
またというか、やっと「政治とカネ」の問題が、国政の俎上にのってきた。情けないことだ。問題が起こらないとマスコミも取り上げない。問題の本質はまったく変わってないというのに。この問題を常に訴えてきた私にとっては、何を今更といった感じだ。
しかし、相変わらず、国会、政党内では、「事務所費」問題に対応するだけの彌縫(ビホウ)策に終始している。やれ、法律改正して事務所費も公開しようだの、いや事務的に大変だから5万円以上の支出に限ろうだの、法律改正ではなく内規に止めようとか、やはり政治活動は秘密にわたる部分もあるから事務所費の内訳の明確化を図れば公開する必要もないとか、その議論を聞くにつけ、国民に選ばれた選良の議論かと言いたくもなる。
小沢一郎氏の4億円近い不動産投資(秘書用の宿舎建設費と釈明)なぞ言語道断だろう。政治資金団体のカネには一切税金が課されない。それをいいことに、無税で集めた巨額の資金を投資し運用益まであげていたと伝えられている。本来の政治活動からは全く逸脱した行為で、契約書や領収書等を公開すればいいといった問題ではない。政治資金団体による不動産取得は、純然たる事務所用の土地や建物等政治活動に社会通念上必要とみなされるものに限定すべきであろう。
「政治とカネ」と言えば、昔、著名な政治家の名前を冠する「○○システム」というのがあった。道路や橋といった公共事業を地元に持ってくる見返りに、その事業を請け負った業者が、その3%、5%のカネを自動的に○○議員に政治献金するのだ。さすがに最近は、こんな露骨な集金システムを持っている政治家はいないが、本質的には、これと変わらない献金構造は脈々と続いている。
だからこそ、細川内閣の時、政治家個人への「企業・団体献金の禁止」を国民に約束したのだ。ロッキード事件やリクルート事件を引くまでもなく、政治家を堕落させ、税金を貪り食う構図があとを絶たなかったからだ。その代わり、赤ちゃんからお年寄りまで、国民一人あたり250円、あわせて317億円(06年)の政党助成金を導入したのである。
しかし、その後どうなったか。政治家というのは悪知恵だけは働くようで、政党助成金は「ごっつあんです!」ともらっておいて、企業・団体献金も引き続き、政党所属議員は受け取っている。禁止されたはずの企業・団体献金を、政党への献金は許されているのをいいことに、政治家個人ごとに政党支部という「抜け穴」を雨後のタケノコのようにつくることで、完全に二重取りしてしまったのだ。
これを国民を欺く、裏切り、約束違反と言わずして何と言おう。そして、二大政党制を標榜する自民も民主も、この問題を取り上げ、見直そうとする動きもない。そして、国会では、事務所費をどうするといったチマチマとした問題を、しかも、すっきりとした解決策の提示もなく、議論しているだけだ。先の国会で、外資系企業からの献金も、自民、民主等の賛成で解禁された。
私も国会議員の一員として、こんな「同じ穴のむじな」の一人とみられることに、ほとほと嫌気がさしてきた、今日この頃である。
※江田けんじの事務所費〔平成17年〕
(内訳を公開します。なお、領収書もすべて保存、いつでも添付可能)
1.借地代(地元唯一の事務所用の土地)240万円 (月20万円)
2.電話、切手代等通信費120万円
3.その他(保険、税金等) 36万円
計 396万円
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