加計問題で参考人招致、柳瀬経産審議官退任へ・・・「バラ色の余生」
2018年7月24日 tag:
彼の退官後の生活は「バラ色」だろう。何せ、体を張って安倍首相を守ったのだから。麻生財務相の総理時代の秘書官でもあった。
そもそも、こうした「お行儀の良い優等生」タイプが、経産審議官という省のナンバー2にまで昇りつめたということが、今の経産省の限界を露呈している。
経産省、いや旧通産省は「インベーダー官庁」と言われた。大蔵省には予算編成、厚生省には社会保障制度、建設省には公共事業といたように他の省庁には確固とした「基盤」がある。が、旧通産省には「行政指導」が英語になったように、権限もお金も少なかった。畢竟、他の官庁の領域を侵犯することが仕事となる。
私が「他人のふんどしを締めて他人の土俵で相撲をとる官庁」と評してきたゆえんだ。医療や年金、知的財産権、外交、M&Aに係る商法等々自分の所管ではない政策に口出しをしてきた。
そう、表現が良いかどうかわからないが、経産省(旧通産省)は「やくざな官庁」で存在感を示してきたのだ。それが「優等生」では財務省(旧大蔵省)と同じだろう。
私が中央省庁の再編に従事していた時、私案は、通産省を解体して経済企画庁に統合し「経済省」を設置するというものだった(詳しくは拙著「誰のせいで改革を失うのか」/新潮社)。
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