安倍政権の10の不都合な真実⑤・・・安倍首相のなりふり構わぬ批判に答える!
2016年7月 8日 tag:
【批判】
有効求人倍率は、24年ぶりの高水準であり、すべての都道府県で1倍を超えているではないか。
【お答え】
1. 一定の評価をしたうえで、手放しで喜べる状況ではない。人口減少、更には地方の疲弊により労働力が都市圏に吸収されていることがかなり影響していると思われる。その証拠に、地方で好景気で人が足らないという状況は実感できない。
2. また、求人増の大半は非正規であることにも注目する必要がある。更には、実際に求職者が就職できた数は一貫して減少してきている。安倍政権の3年半だけでも、生産年齢人口が348万人減少している。
(参考)生産年齢人口(15-64歳)の変遷
2012年12月1日 8000万人
2016年5月1日 7652万人
3. また、その内容をよく見る必要がある。正規雇用の有効求人倍率は1倍を大きく下回り、非正規雇用の有効求人倍率が高いことで支えられている。
4. しかも、特に賃金の低い分野で有効求人倍率が高い事も明らかになっている。そのため、経済全体でみると賃金の上昇率が低くなり、消費も低迷している。
5. 今、やるべきは、生産性が高く、給与の高い分野での雇用増を目指すことであって、非正規雇用、特にその中でも給与の低い分野の雇用が増えたことで有効求人倍率が上昇したと誇れる環境にはない。
6.なお、有効求人倍率や失業率等の雇用指標は「遅行指数」とされ、景気がピークを過ぎてから上昇するもの(これに対し「先行指数」は例えば機械受注統計=設備投資の見込み)。既に景気は下り坂という証拠。
Copyright(C) Kenji Eda All Rights Reserved.