目からウロコの財政学講座⑦・・・増税先送りは無責任という人へ
2016年6月28日 tag:
「何が何でも増税派」の決定的な誤りは、増税(税率の引上げ)をすれば、それに対応する税収が当然入ってくると単純に思いこんでいることですね。しかし、これは歴史的に実証されていますが、間違いです。
そう、景気の悪い時に、デフレの時に無理やり増税しても、税収は上がるどころか下がるのです。これでは、財政再建のために増税とか、社会保障の財源のために増税とか言っても「元も子も」ありませんね。
よく引用されますが、97年4月から消費税は3%から5%に増税されました。しかし、その後の税収の推移をみれば明らかです。97年度に53.9兆円あった税収も、10年度には41.5兆円にまで落ち込んだ。増税しても12兆円以上の税収を失ったのです。
そう、増収どころか大幅な減収で財政も悪化し、経済もさらに悪化したのです。こういう現実を「何が何でも増税派」はあえて見ようとしないのです。
ちなみにこの間も財務省は「増税しなければ財政破綻」と叫び続けていました。そう「オオカミ少年」のようにね。財務省の言う通りにしていたら、今頃とっくに日本経済は破綻していましたね。「国破れて財務省あり」。非常識極まりないとはこのことを言うのでしょう。
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