72時間以内が人命救助に死活的に重要・・・災害対応は政府に一元化
2016年4月16日 tag:
熊本の大地震でお亡くなりになった方々に心からお悔やみを申し上げます。被災された方々にもお見舞いを申し上げます。
東日本大震災の時もそうでしたが、発災後72時間内が人命救助に死活的に重要となります。その間の災害対応は、警察、消防、自衛隊をはじめ、権限ある政府の対応に一元化する必要があります。
こういう時には決まって、政治家は現地入りして対応すべしという声があがりますが、阪神淡路大震災の時、そうした政治家が大挙現地に入り、かえって人命救助、災害対応の足を引っ張ったという事例が多く見られました。
与野党とも、何の権限もない政治家が、「功名心」や「行ったというエクスキュース」だけで現地入りすることは厳に慎まなければなりません。
災害対応に与野党の別はありません。特に、野党とその政治家のなすべきことは、被災地がある程度落ち着いてから現地入りすること、権限ある政府与党を補完する、足らざるところを補う、必要な対応策を提言する、といった活動です。
私は、東日本大震災発生の日、官邸で菅首相主催で行われた与野党党首会談に出席した時も同じことを言い、他の党首の賛同を得ました。「この72時間内は人命救助に死活的に重要だ。与野党とも対応は政府に一元化し、政治家が銘々の判断で現地入りするのは慎もう」。
にもかかわらず、当時、私がいた党(みんなの党)の党首は、「こんな時に野党が目立たないでどうするんだ!」と、自らヘリコプターをチャーターし、被災地の気仙沼に降りようとしましたが、混乱した現場で、そうした優先順位の低い野党の政治家のヘリに着陸許可が下りようはすもなく、すごすごと引き返したことがありました。
すべての政治家が今、戒めるべきことです。
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