江田けんじ 衆議院議員 神奈川8区選出(横浜市青葉区・緑区・都筑区)

　昨日、私がこの場で予想したとおり、日米首脳会談でＴＰＰは「聖域なき関税撤廃」ではないことが確認された。これで、参加するしないといった不毛な争いにやっと終止符が打たれる。

　具体的には、日米首脳の以下の宣言で担保される。

　「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに二国間貿易上のセンシティビティーが存在することを認識しつつ、両政府は、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであることから、ＴＰＰ交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないことを確認する。」

　先週の「新報道２００１」でも述べたが、これまで、こうしたバイ、マルチの交渉に参加するか否かが問題となったことはなく、牛肉・オレンジ交渉の時も、ガットウルグアイラウンドの時も、交渉妥結、協定署名・批准の段階ではじめて国論を二分する議論になった。ＴＰＰの参加問題がこれほどまでの政治イシューになった責任はひとえに民主党政権にある。

　いずれにせよ、当たり前の話だが、交渉にあたっては日本の国益を背負って協議することになる。みんなの党は、例外を設けるにしても、それは極力少なくするという立場だが、こうしたマルチの世界では必ず例外はできる。いや、むしろ、それをめぐって熾烈な交渉になるのが常である。やれやれ。