増税同根のDNAで増税法案成立へ・・・早期解散へのカウントダウンスタート
2012年8月 9日 tag:
民自公の党首会談で急転直下、増税法案成立が合意された。やはり、「増税談合3兄弟」の「腐れ縁」は簡単には切れなかったということだろう。背後には、もちろん、野田、谷垣という自分たちと一心同体のトップがいる間(この千載一遇のチャンス)に、何が何でも増税だけは通しておこうという財務省の執念があった。この時にために、両氏に時間をかけて周到な「増税マインドコントロール」をかけてきたのだ。土壇場でその底力が発揮された。
解散時期については、真相はわからない。ただ、私も総理の解散権行使に直接携わったことがあるが(96年秋の総選挙)、外に出す言葉としては「近いうちに信を問う」、これでもかなり踏み込んだ表現だ。そもそも総理専管の大権である解散権行使を誰かが表向き縛るというのは、過去にもないし、将来にも禍根を残す。攻守所を変えれば、どの首相、政権党にもはねかえってくる、悪しき前例になるからだ。
ただ、野田、谷垣両氏だけで30分間話し込んだというから、普通は、この二人の間で密約(口約束)があると考えるのが自然だろう。今後は、選挙後もにらみ、民自公の大連立に向けて、地ならし、信頼醸成措置が徐々に図られていくことになるのではないか。つまり、年初来、水面下で進めれてきた、総選挙後は、第一党の党首が総理、第二党の党首が副総理、すなわち、谷垣総理、野田副総理というシナリオがベースになっていく。野田さんも事ここに至っては、増税のためなら民主党なぞどうなっても良いと内心思っているはずだ。「近いうち」でいろいろ解釈が飛び交っているが、これをキックオフに水面下での動きが活発化し、確実に解散へのカウントダウンが始まった。
野党7党で内閣不信任案を主導した我々みんなの党としては、3党合意後も民自公3党間で内輪もめが続き、だらだらと弛緩していた国会に喝を入れると同時に、早期の解散総選挙へ、ある程度道筋をつけられたという意味では、それなりの意義があったと自負している。
増税阻止はどうなったのか?!ですって? ご心配なく。今回の3党合意でも、実際に消費税が5%から8%に上がる(15年4月)半年前の政権が正式に増税の可否を判断し、決定する。その前には衆院選、来年夏の参院選と国政選挙が二つある。それまでに我々が政権をとれば良いだけの話だ。
※江田けんじの拙著「財務省のマインドコントロール」はこちら
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