増税法案成立直後に埋蔵金発見ですか?・・・野田首相、第4次補正予算案編成を指示
2011年12月 1日 tag:
今日、野田首相が安住財務相と会談し、2011年度第4次補正予算案の編成を指示したそうだ。報道によると「規模は2兆円程度で、TPP交渉参加を踏まえた農業支援策や二重ローン対策、生活保護費の積み増しなどを盛り込み、年明けの通常国会に提出する」らしい。
まだTPPに参加もしていないのに「農業支援策」には、やはり、「ウルグアイラウンド時の6兆円バラマキ」を念頭にした「TPP反対派」との裏取引があったのか等々クエスチョンマークがいっぱいつくが、二重ローン対策等真に必要な経費にあてるため補正をつくるというなら、それも良いだろう。
ただ、問題は財源だ。あれほど「もうない」と言っていた財務省や野田首相が、自分たちがやる番になると、いとも簡単に「2兆円」出してくる。何のことはない、これは、私が先の予算委(11/9)で指摘し、野田首相も初めて認めた「国債の利払い負担が想定を下回ることで生じる不用額など」だ。
要は、こうした財源は、後から後から出てくる。これが財務官僚がバカにしている政治家や国民に対する彼ら流のやり方なのだ。これまでも、ないないと言ってきた「埋蔵金」が数十兆円レベルで出てきたように。
だから、本日の「第4次補正予算指示」なのだ。昨日、増税法案が国会で成立したのを見越しての発表。だってそうでしょ、まだ「埋蔵金」があるなんていったら、増税幅を減らせ等々せっかくの「増税法案」が国会で通りませんから。
しかし、私が予算委でこの問題を質問した時、安住財務大臣は、このことすら知らなかった。すなわち、予算作成段階で想定し計上した国債利子2%分のお金が、実勢金利が1%前後で推移していることで、その差額分1兆円超が余る。私の問いに「減債制度に係ることなのでできません」と素っ頓狂な答弁。よほど、江田から「国債整理基金がらみのことで質問されたらこう言え」と財務官僚に指南されていたのだろう。こんな大臣は即刻クビにすべきだ。
ちなみに、安住大臣はこの時の質疑で「CDS」(クレジット・デフォルト・スワップ=国債が債務不履行になった時の保険料のようなもの)も知らなかった。市場関係者の間では「CDSも知らない財務大臣がいること自体が日本の財政破たんを想定させる」と嘆きの声があがっているという。
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