「仕分け」自体を仕分けしろ!・・・蓮舫大臣の失業対策
2011年11月23日 tag:
今日まで四日間、「提言型政策仕分け」という、またまた、わけのわからない「政治ショー」「パフォーマンス」が繰り広げられた。野田首相が命名者だそうだ。
こんな、何ら法的位置付けもない行政刷新会議が行う、その結論について、各省庁への勧告権限もない、「最大限尊重」という閣議決定もない、いわば「たわごと」のようなものを行う意味がどこにあるのだろうか?以前は、第二臨調や地方分権に関わる報告も、私が携わった中央省庁再編のための行革会議の報告も、ちゃんと閣議決定で「政府として最大限尊重する」という決定をしている。その本気度が違うのだ。
これまで3回の「事業仕分け」をみても、朝霞の公務員宿舎やスーパー堤防、ジョブカード等にみられるように、予算編成段階でことごとくくつがえされ続けてきた。その事実を知っている国民からすれば、期待しろという方が無理だろう。いくら今度は「どじょう宰相現る」といっても、「柳の下にどじょうは四匹もいない」のだ。
特に今回は、個別の「事務や事業の予算」ではなく「制度」「政策」ものということで、官邸内、政府内での権限をめぐる衝突がより一層懸念される。なぜなら、既に、そうした制度や政策を論議する場は別にあり、そちらの方がよほど本格的だからだ。
本来、「社会保障」とか「科学技術」といった大きな課題とその方向づけは、自民党政権時代でいえば「経済財政諮問会議」、民主党政権下では「国家戦略室(局)」等で腰を落ち着けてじっくり検討すべき対象だろう。こんな四日間、一政策あたり数時間程度の「やっつけ仕事」でできるものではない。
特に、「社会保障」や、その一部である生活保護の問題は、現在、政府与党の「社会保障と税の一体改革調査会」で、消費増税を見据えた議論が本格化しており、こうした「仕分け」が意味を有するとは思えない。
もう、こんな、わざわざ池袋のサンシャインシティーの会場を、高い税金払って借りてやるパフォーマンスはやめにして、行政刷新会議のある役所の建物内で、毎日、地道に、これまでの「事務事業の仕分け」のフォローアップをしっかりやって、少しでもムダ遣いの解消につとめていくべきではないのか。本当にこの「仕分け」自体がムダだ、「仕分け」自体を仕分けしろ!と言いたい。
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