民主も自民も「特例公債法案」を政争の具に・・・役所の窓口閉鎖?
2011年6月15日 tag:
特例公債法案を通す通さないが、政局の焦点になっている。
今年度予算約92兆円の4割分の歳入=約38兆円の赤字国債を発行する法案のことだが、民主は「成立させないと予算に大きな穴があく」と言っては、菅首相の延命と大幅会期延長の口実に使い、自民は自民で「菅首相退陣がないと審議に応じられない」と言って反対する。いずれにせよ、政争・政局優先の泥仕合だ。
財政当局からも、さかんに「この法案が通らないと政府窓口の閉鎖、行政の機能マヒになる」と脅しにも似たプロパガンダが発せられている。ナイーブなマスコミもこれに乗せられているのが実情だ。
しかし、政府部内の内情、からくりを知っている者からすると、この法案、せいぜい10月中に通せば何ら問題はないし、もっと言えば、今年度中に通せばよい。
要は年度内の資金繰りの問題なのだ。昨年の例からすると、赤字国債分の歳入に実際の歳出が食い込んだのは11月だったし、資金が足りなければ、短期の国債(FB)を発行してつないでいけば良いだけの話だ。
ただ、みんなの党も、いつまでも成立させなくて良いとは言わない。しかし、その前提としては、4Kと言われるバラマキ予算の抜本的見直しと、特会の埋蔵金や政府資産の売却等で収入確保策をしっかり講じてもらわなければ。
そうすれば38兆円もの「将来への付け回し」をする必要はないのである。
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