政治主導を標榜する「鳩山官邸」が少しおかしい。
基本的に、これまでの霞が関内秩序を維持する形の人事が行われたからだ。
まず、総理側近の秘書官人事が人数も出身官庁もこれまでどおり。
しかも首席(政務)秘書官にも官僚OBを据えた。霞が関のドン、事務の官房副長官も前総務省事務次官で予定調和の人事。
その下の副長官補も全員留任させた。
あれほど国会で民主党が批判していた内閣法制局長官も留任。
さらに危惧するのは戦略室や行政刷新会議の舞台回しをしている政治家には「過去官僚」が多い。
こうした人事が、臨時会で政治主導の法整備をするまでの暫定措置なのか、それとも、麻生前首相と同じく、裏では官僚の上に乗っかって安全運転で政権運営をしていこうというものなのか、しばし注視を要する。
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