幹事長解任を受けた記者会見(8月7日)
2013年8月10日 事務所からのお知らせ tag:
2013年8月7日(水)、幹事長解任を受けた記者会見を開きました。
以下、全文を掲載いたします。
みなさん、お疲れ様でございます。みんなの党の抜本的な党改革を、私が提案を致しまして、その改革が緒についたばかりのその道途上で、今日代表から幹事長の職を解かれたことは、誠に残念でなりません。
我が党は、結党以来、税金の使い道を厳しく問い質してきた政党でございます。特別会計、独立行政法人の経理の透明化とか、公正性の確保とか、そういったことを結党の原点としてきた政党でございます。そうしたわが党が、自らの税金の運用、すなわち年間17億円にものぼる政党助成金、更には2億円を超える立法事務費、そうした運用をブラックボックス化して、私を含む役員、更には所属議員が誰もチェックできないという状況は、とても国民の皆さんに申し開きできるものではないと。
更には、先の参議院選の公認手続、その党内手続きの瑕疵にみられるように、この問題では地方議員から多くの不満が党本部にも寄せられておりますし、それを理由として、多くの地方議員が離党している、という状況でございます。こうした問題につきまして、私は幹事長として、時には代表と一対一、時には役員の有志で、これまでこうした党改革について申し入れて参りましたですけども、はかばかしくないと。そういったことで、今回私を含む賛同議員の皆さんの行動で、この党改革の歯車がやっと回り出した。繰り返しますけども、そうした時に、道半ばで職を解かれるということは、大変無念に思っております。
しかしですね、やはり人事権者は代表でございますから、私も組織人としてそれに従うというのが基本でございますので、今回職を解くということを受け入れた次第でございます。かくなる上は、一所属議員、一兵卒として、更なる党改革の断行に取り組みますとともに、我が党の結党の原点である、政界再編、野党再編、これに職を賭して取り組んで、いつになるか分かりませんけれども、来るべき総選挙においては、政権を獲得していくと。その為に、与党自民党に代わりうる、しっかりとした政治勢力を作っていくと。国民の皆さんに、政権担当能力があると評価頂くような、政権交代可能な政治勢力を作っていくという事が、この政界再編を原点に持つみんなの党、それを結成した者として、私、江田憲司の使命、責任だと思っております。
以上、私から冒頭に皆さんに申しあげました。何かご質問があればお答えいたします。
Q今回の人事は更迭というふうに受け止めているか。代表の今回の人事について残念であると感想を述べたが、理由について説明があったのか。その理由について納得のできる理由だったのか。
人事につきましては、皆さんもそうでしょうけれども、いろんな総合的判断というのがございますからね。私としては、淡々とそれを受け入れるしかございません、組織人として。ただ、この党改革というのは、17億円の政党助成金が投入されている公党としてのガバナンスを確立していく、その税金の使い道として、しっかりとした党内チェックシステムを作り上げていく、ということが私の一番の問題意識でございます。せっかくこの前、中西健治財務委員長から、非常に前向きなご提案があって、大筋、両院議員総会でも承認をされたということで、次のステップとしては公認手続のしっかりとした明確化、更には事務局体制の強化、地方組織の強化、そして、党員資格、規律の問題等々について。本当にまだまだやるべきことがいっぱいあるんですね、党改革で。そういった道半ばにして、その担当を外されたということについては本当に残念でなりません。
Q両院議員総会の場で、代表から幹事長交代という発表があって、幹事長はそこでどういった発言をされたのか。
まずは、所属議員の皆さんから色んな意見をお聞きしましょうと。それが民主的な手続きでしょうと。まぁ、一旦、すぐ両院総会を閉じるというご発言も代表からありましたが、それはやっぱり、両院総会というのは我が党の最高意思決定機関であり、全員参加ですから。そこで民主的に、この人事についてもそのしっかりと皆さんの意見を言って頂こう、という発言を私から致しまして、その通り、どの位かかったんですかね、本当に忌憚の無いご意見を頂いた、ということでございます。
Qそれは具体的にどのような意見が何人くらいの方から。
ほぼ全員から意見が出ましてですね、まぁ、そこは私の解任について意見が集中したことは事実でございます。
Qその意見が出て江田さんはどのように仰ったのか。
私は、自分の身分に関わる問題でございますので、この点について発言をしたことはございません。ただ、この私が、なぜ党改革を提起し、これまでそれを促してきたか、という真意をご説明申し上げました。これは決して政界再編に絡めた意図ではなくて、まさに純粋に、やはり17億円の税金が投入をされている公党としてのガバナンス、しっかりとしたルール作りをしていくと。そうじゃないと、税金の無駄遣いの解消だ、使い道を厳しく質している我が党が、人一倍自らを厳しく律していかなければならんのにですね、その政党助成金の支出の事前の決裁手続きですら整備されていないというのは、まぁどうみてもおかしいと。まぁこういったことで、私はやってきたんだと。だから決して政界再編に絡めて党改革を提起したつもりも全く無く、ましてや党を割ろうだなんだ、そんなことを考えてやっているわけではなくて。これは、実は、もうずっと、昨年のお三方が離党した問題がございましたね。その時にも、散々両院総会でも議論した問題でもございますし。それから、年始以来、私が提起し続けてきた問題なので。まさにですね、今回突然、私が幹事長として、党改革を提起している問題じゃなくて、これはもう、一年以上前から延々と続いてきた我が党の懸案事項なんですと。全く純粋な気持ちで、公党としてのガバナンスを確立して、やっぱり全員野球ができるようにして、いわばその、みんなの党をバージョンアップして総力戦ができる体制にして、次の総選挙に向けて、政権担当ができるような政党にしていこうという、その基盤整備だという意識で私はこれまでやってきたので。この点については是非ですね、私の真意をご理解頂きたいというお話は致しました。
Qだいぶん、幹事長を解任するということに反対意見も出たようだが、この状態で全員野球というものができるのか。
そこは、代表がしっかり党内融和に努められて、一致結束できる態勢、雰囲気というものを作り上げていかれると思いますし、それが代表の責任だと思いますよね。
Q江田さんは以前、渡辺個人商店という言い方をされていましたが、今回の人事を見て、やっぱり渡辺個人商店だというふうに思われるんでしょうか。
まぁ、それは今後の推移でしょう。私が提起した党改革をあくまでも断行して頂きたいと思っていますし、もう、今日、代表はそれをやるんだというふうに仰っていましたからね。それをどこまでおやりになるのか、私は一兵卒としてですね、それはしっかりと監視検証していきたいと思いますよ。そして、折に触れて提言もしていきたいと。まぁ、幹事長を降りますけれども、みんなの党の所属議員であることに変わりはありませんので、そうした立場からしっかりとした党の抜本改革についても提言をし、取り組ませて頂きたいというふうに思っております。
Q野党再編に職を賭して取り組むという発言があったが、幹事長という職が無くなってどういうふうに取り組んでいくのか。
うん、これはですね、幹事長だからどうかっていうと、党のポストで野党再編、政界再編というのは進められるものではないと私は思っていましてね。やはり一番の今の政党政治の問題は、どの党であれ基本政策すら一致しない寄り合い所帯の政党であって、だからこそ、どこの党が政権を取っても、取った途端に内輪の党内争いが出て、なかなか重要な政策が決定されない。そこへ官僚さんが出てきて、足して2で割る、まぁ、当たり障りのない、役に立たない政策が出てくるというような、こういった政党政治を続けていては、決して日本の将来、切り開けないという、私の11年前、初当選以来の信念でございますから。まさに民主党さんであれ、維新さんであれ、どの党であれですね、残念ながら政治理念や基本政策が、全員一致していると言い難い状況ですね。ですから、そういった中で、我が党、みんなの党の政治理念や基本政策と合う方がいればですね、あくまでも政治家個人ベースで意見交換をさせて頂きながら、そういった理念、基本政策が一致できる方々と、将来一緒にやれることができたらなぁというふうに思っております。
Q他党の議員との接触というものは、続けていくのか。
それはもう、勿論です。それは政治家の自由ですよね。まぁ、超党派の議員連盟であれ、勉強会であれ、悪い言い方をすれば、掃いて捨てるほどあるわけですね。国会議員というのはそれぞれの立場でそれぞれの交遊があり、それぞれの勉強会であれ、議員連盟であれ、政策の勉強や、意見交換、情報交換をしているわけですから。私はそれになんら制約を受けることはありませんから、みんなの党の衆議院議員としてこれからも。しかも我が党は、政界再編を結党の原点に持つ珍しい政党なんですね。今年1月の運動方針でも、政治理念、基本政策を一致させた上で、更なる政界再編を目指す、というふうに書かれておりますから。私はその党方針に従って、これから政治家として行動して参りたいというふうに思っております。
Q確認だが、いま一兵卒としてさらなる党改革の断行に取り組むというふうに仰ったが、離党などは全く考えていないのか。
全く考えておりません。私から離党をする理由がありませんので。
Q人事は総合的な判断だ、ということだが、具体的に代表から今回幹事長をかえることの理由説明はどのような説明があったのか。
うん、まぁ、あんまり多くの説明は無かったですね。あの、元々最初は口頭でしたから、紙も配られないという状況で。まぁ淡々と、党改革や政策の実現の為の新しい体制を整備したい、という程度。正確な文言は忘れましたけど、そういうご説明があったということですね。
Qそういうふうに聞くと、江田幹事長が党改革の体制に相応しくないというふうにも取れるんですけれども。
ですから、そういう誤解を解くために、私の真意をその場でご説明を申し上げたということです。
Qそれに対して代表からなにも?
ございません。
Q人事表は出たと思うが、この人事自体についてはどのように評価するか。
まぁ、それは代表が人事権者としてお決めになったことですから。この人事そのものというよりも、これから、アジェンダの実行であれ実現であるとか、党改革の断行であるとか、それから政界再編をどう進めて行くのかということで結果を出していくということで、評価をさせて頂きたいというふうに思います。
Q我々から見ると、この役員から外れた江田先生とか柿沢先生というお二方を見ると、江田先生に関しては、これまで代表と意見の違いも散見されたのかなと。或いはこの間の参議院選挙の投開票日に3幹事長で会ったことに対する代表の不信感というものもあったと思うんですが。柿沢先生に関しては都議会の問題等々で、名前も上がったりもしたんですけれども、なんか我々からすると、それに対する何かこう、意図があるような人事にとらえられる。その辺はどう感じているか。
それは私には分かりません。まぁただ、党運営や政界再編について、代表との間で私は齟齬があるとは思っていないですね。政界再編についても、私は政治理念や基本政策をゆるがせにすることは絶対にありませんしね。それは誰から言われるまでもなく、私は11年前初当選の頃から、「目指せ!政界再編」と訴えて、政治理念や基本政策すら一致しない、寄り合い所帯の政党では絶対に政治は前に進まないんだということを訴えて参りましたから、私も今後野党再編、政界再編をするに当たって、政治理念、基本政策を軸に進めて行くということについては、まさに私の信念ですね。それから拙速ではないかという代表のご質問がありましたが、私も今すぐ、政界再編だ、新党ができるとは全く思っていません。ただ、いきなり政界再編、新党なんか出来ませんから、ある日、突然思い立ってやりましょう、と言ったって出来ないんでね。そこはやっぱり政治理念や基本政策、どういう政治家がどういうお考えを持っているのかという、その意見交換や情報交換をしないと分からないじゃないですか。だから、政界再編を目指して行くんだというんだったら、その為の準備運動である、その色んな日常的な意見交換や情報交換というのは、むしろ当たり前のこととしてやっていかないと。座して何もしないというところからは何も生まれないと私は思っておりますし、それが当たり前の感覚だと思いますけどね。
Q政界再編の為には意見交換をやっていかなければいけないと。でもそれは次の衆議院選はまだいつだか分からないが、いずれにしても時期は決まっているわけで。これはどのようなスケジュール感でやっていくのか。
それはまぁ、まだ全然ありません。勉強会を作るだとか、議員連盟を作るなんてプランが今あるわけではありません。ただ、必要があればそういうこともやっていきたいと思いますよ。だって、掃いて捨てるくらい勉強会、議員連盟あるわけですから、どなたもやっておられるわけですから、私だけがやっちゃいかんということになりませんのでね。それはまぁ、将来の政界再編という目標を考えれば、私はこれまで消極的だったんですが、これからはむしろ積極的にそういった勉強会、議員連盟というものもやっていかなければいかんのかなとは思いますけれども、具体的なスケジュール感とか、プランがあるわけではございません。
Q明日で結党4周年ということになるが、結党メンバーで今回の役員から外れたという事に対して何か思いはあるか。
まぁ、いいんじゃないですか。4年で一巡して、選挙も、ええ。まぁ、ほっとしているというのも、嘘偽りない感じですよね、ええ。ですから、まぁ自由にしてもらったので、まぁ自由に、当面やらせていただきたいなぁ、と思いますね。
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