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2014年9月9日(火)、代表記者会見を開きました。
【代表会見(2014年9月9日)】
真山勇一報道局長も同席
・日本維新の会、結いの党の新党準備会について
・新党名について
・新党本部の所在地について
・新党代表について
・新党の政党組織について
・記者団との質疑応答
⇒新党名について
⇒企業団体献金について
⇒自治体の長による政府への陳情について
⇒新党の役員人事などについて
など
<全文書き起こし>
(真山報道局長)
それでは各社さん、時間ですので代表会見始めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
(江田代表)
はい、皆さんお疲れ様でございます。
会見を始めさせていただきます。
日本維新の会、結いの党の新党準備会について
日曜日に、維新の会、結い合同研修会を開きました折に、新党準備会を開催しまして、既に橋下さんと私で会見を致しましたが、必ずしも議論の経過、その意味するところ、そのご説明をする自由な時間がございませんでしたので、また出ておられなかった記者の皆さんもおられるでしょうから改めてお話しをしたいと思います。
新党名について
新党準備会では、懸案だった党名、本部、そして代表、大きな3点について大枠が決まったという事であります。
党名につきましては、我が党は従来から新党を作るからには全く新しい党名にすべきだと。
世論の動向もそういうふうに多くの方が思っておられるという事を主張して参りましたが、日本維新の会さんの方で、「維新」という文字というか言葉に非常な思い入れがあるんだというお話がありましたので、私も国会議員ゼロ時代の大阪維新の会当時から橋下さん松井さんと2年以上3年近くお付き合いをしてきましたので、そういった思いというものを理解できるという事で、両者が折り合いまして、「維新」の2文字を含む新しい名称を所属議員から公募して、そして実務者のレベルで絞り込んだ上で、3つか4つに、投票にかけるということでございます。
これは私が橋下さん同席の下に会見をした時にも申し上げましたが、とにかく「維新」の2文字というものを尊重するにしても、新しい党を作る訳ですからそこで刷新された新鮮なイメージというものを国民に持っていただく、そして何よりも根っこが同じ原点が同じ維新の会、結いの党のその政治理念、原点というものを体現できるような名前にできたらいいなということを申し上げました。
例えば「○○維新」、「維新○○」ということですね。
ですから、日本維新の会という名称、「維新の会」であれ「日本維新」であれ、代わり映えのしない名称についてはそもそも対象にならないという事も議論した上で、そういう趣旨でそれを前提にこういう文言にした訳でありますから、そういった原則ルールで明日の両院総会、投票ができるように現在実務者のレベルで協議を進めているところであります。
新党本部の所在地について
党本部の所在地につきましては、従来、維新さんの方は大阪に党本部と、そして東京の方には国会議員団本部という名称で設置されていると思いますが、これは東京本部、大阪本部にしようと、単純に。
大手新聞社も、東京本社大阪本社もあるじゃないかと、民間もそうじゃないかと。
ただしこれも大阪発祥の地ですから、維新さんは、そこを尊重して大阪の方の本部を政党の届け出上の本部とする、「主たる事務所」ですか正式にいうと、ということに致したわけであります。
新党代表について
最後に代表につきましては、それぞれの党から一人選んで共同代表制を敷くと。
ただしこれは本来単独、ひとりであるべきなので、それは合併という特殊事情もあって今暫定的にこういう体制にするけれども、一年後にはしっかり規約に則って代表選をやり一本化するという事でも合意したわけであります。
ただし両代表の当面の役割分担については、引き続き新党準備会で検討する。
新党の政党組織について
言い忘れましたが、この東京本部、大阪本部の役割分担、機能分担もしないと、職員も混乱する、職務に重複ができ無駄もでき効率的ではないという事もありますから、デマケーションというか区分けですね、それも引き続き検討していくという事になった訳であります。
最後にこれも維新の思い入れが強いところなのですが、とにかくイメージとしてはどう言ったらわかっていただけるでしょうね、今度の新党というのはホールディングカンパニーだと。その下に国会議員団、大阪府議団、市議団、神奈川県議団、東京都議団というのがぶら下がっていると。
そうしてここが一番維新さんの思い入れが強い部分ですけれども、国会議員団とか、神奈川県議団とか、大阪市議団とか同格であると、全く同格であると。
従来の国政政党が、やはり表向きどう言おうが、やはり国会議員の方を上位に置いたピラミッド型の組織になっているのを、同格同位に位置づけると。
これは我が党も地域主権を原点とした政党ですから完全に同じですという事で、そういう意味でこの4に書いてある「政党組織については維新の現行組織を参考に作成する。国会議員団の名称・役職等については国会議員団で決定する」というのはそういう趣旨であります。
従いまして、あくまでも21日の結党大会は政党としての結党大会であって、国会議員団の結成大会ではありません。
国会議員団の方は結党後、臨時国会前くらいに国会議員団の中で議論して自主的に自立的に決めてゆくという事でこれも了解をされております。
従いまして国会議員団という呼び方、それからポストをその中でどう置くかと、これは国会対応ですから、一番いいやり方で議論して決めればいいという事になりましたので、大阪府議団や神奈川県議団のことを結党大会で発表しないと同じように、国会議員団の事はこの時点では発表しない、区別して考えるという事であります。
それから今日の役員会で党代表を一人推挙するという事になっておりましたので、私が推挙されましたのでお受けをしたところであります。
また、わかりにくいところはご質問でお答えをしたいと思います。
以上です。
<記者団との質疑応答>
Q:新党名について。
先程まで協議が行われたのですが、維新側は「維新の会」「日本維新の党」の2案を明日の両院懇に出すということを小沢幹事長が記者の前ではっきりと明言していまして、先程代表が説明した部分とは全く一致していないことになるのですが、それについてどう思われますか。
A:所属議員が応募するのは自由ですけれども、実務者レベルでふるいにかけるということが明確に決まっておりますので、勝手に出すことはルール違反ということになりますよ。引き続き協議ですね。
Q:関連ですが、そういう案を実務者協議に入っていた人たちが出すといっている事に関してはどう思われますか。
A:維新の最終的な意志ではないでしょう。交渉の一環でしょう。橋下さん松井さんも含めてそうだというふうに理解はしておりません。
Q:先程、小沢幹事長のブリーフィングでは最終的に大阪の松井さんにも確認をとった上でその案を出すという仰り方をしていたのですが。
A:もし、そういうことであれば我々としても対応を考えますが、今のところそういうふうには聞いておりませんので。小沢さんが何を言われようが勝手です。
Q:場合によっては、その案を維新側がずっと提示し続ける...
A:提示があり得ないんですよ、ご承知のように。これは応募はそれぞれ自由にやってもらうけれども、ただ条件はありますよ。こういうふうに書いてあるように、皆さんも客観的にご覧になってどうなのかということですよ。
ここに書いてあるのは相当我々が譲歩して「維新」を含む新しい党名、「日本維新の党」とか「維新の会」とか新しいんですか。それは松井幹事長も新党準備会で仰っていましたが「維新」にはこだわりがあるから是非お願いしたいと。但し一方では、新党にするのだから、そういう新鮮な刷新したイメージも必要ですからということで、この前提で我々もそうだということで、この文章が成り立っているわけですから、ちょっと理解に苦しむし、それから手続き的にもこれはふるいにかけるわけで、それをいきなり維新が出すということにはなりません。それは手続き的にはそうなっていませんから。
まず応募を実務者、すなわち松井幹事長、小沢国会議員団幹事長、小野幹事長の間でふるいにかけるということになっていますからね。それをかけないまま、そういう手続きを省いていきなり両院総会に出すというのは完全明白なルール違反です。
Q:今の件に関して、この文言だけ読めば「維新」を含む名称ならいいというふうにも見えるので「日本維新の会」とか「日本維新の党」でもいいというふうに主張されるのかなぁという気がするのですが、どこまでちゃんと約束できてたというか、「維新の会」は駄目だとか、どこまで約束できてたのでしょうか。
A:これは積み上げのある議論を前提としていますから、先程言いましたように。本来なら全く新しい名称にすべきなんですよ。しかしそこは我々が譲歩して「維新」という2文字を残していいだろうと。しかし「維新の会」は駄目ですよ「維新」は駄目ですよというのも明確に私からも小野幹事長からも申し上げているという前提でやっているわけですね。
これはジェントルマン協定ですから、法律ではないので、逐一字面を追ってやるような信頼関係ではなくて、従来やってきた中でやっているわけで。これはちょっと考えてもらえば分かるのですが、「維新の会」で投票にかけたら結果は歴然としているじゃないですか。そんな結果が歴然としているような投票方式を我々が認めるなんてことは客観的にみたら考えられないわけで、それは当然そういう議論をした上でです。松井幹事長と私が直接議論し、あと誰でしたか新党準備会の場でもそういった議論が出た上でこれが決まっているので。それは部外者の方が何か言うというのは分かりますけれども、中に入っている人がそう仰るというのは全く理解に苦しみますね。
Q:「維新の会」という名前にはしないということで一致していたのでしょうか。
A:勿論ですよ。「維新の会」にしたらどう思われますか投票したら。そんな馬鹿なことを、我々はそうでなくても涙をのんで認めているわけですね。
いろいろな意見があるんですよ、我が党には。一番強い意見は、先程言ったように全く新しい名称にすべきだというところを我々が譲歩して、それで橋下さんも私がそう申し上げた横で聞いておられて、結いさんからは譲歩してもらったということで会見が終わっているわけですよ。そこで否定されればいいんですよ、私が言っていることが間違いであれば。
当時、正確に言うと『「維新」という2文字を入れるけれども、やはり国民的に言えば新党ができて刷新されたという新しい新鮮なイメージも必要ですから「○○維新」とか「維新○○」とかそういう形で我が党の目指すべき理念を体現できるような名前を付けられればいいなということなので』という説明をしております。
何度も言いますが、何のためにこんな議論をしているかと、お互い譲り合って、我々は正直言って、私は結いの党代表として大局的に判断して、ちょっと党内から譲りすぎだというところで譲っているんですね。だって、まず名前は「維新」を残す、本部は大阪にする、代表は共同だと、どっちが取っているんですか、客観的に見れば分かるでしょう。
私はしかし、さはさりながら、今までの信頼関係をベースにこの2つの党が合流することを一番の目的として考えればこの際譲るべきものは譲ろうとしてきた、これはある意味で全部パッケージで、ガラス細工の上に成り立っているような合意なので、その一点が崩れれば全部崩れるということになろうかと思います。
Q:このまま維新がこの案で明日出すという姿勢を変えない場合は...
A:そういうことにならないと思います。
Q:今日夕方にまた交渉を...
A:いつか分からない。それは協議ですからいつ決着するか分かりませんけれども、粘り強く協議を進めていくということですね。
Q:場合によっては明日決めないこともあり得るのでしょうか。
A:協議がまとまらなければ決められないですよ、当たり前のことですね。明日別に決めなくてはいけないということないわけでね。決められればいいなぁと思ってましたけれどもね、そういう議論が出てきている事自体、ちょっと理解に苦しむのでね、引き続き粘り強く交渉した結果ですね、これは。
Q:話題が変わるのですが、経団連が企業献金の呼びかけを再開すると発表されて、自民党との関係強化というねらいがあると思うのですが、これについて結いの党としてはどう思われますか。
A:残念ですね、せっかくおやめになっていたのに。企業献金といえば、政党助成金、国民一人あたり250円負担をしていただく代わりに企業団体献金は禁止するということだったんです。ずっと私個人は企業献金受けてませんよ、一銭も。それはそういう主旨なんですよ。しかし大政党は、その約束を国民に履行せず、二重取りしているわけですね。そこでおまけにこの経団連が、またこんな悪弊であるお金で政治を左右するというような制度を再開するというのは残念でなりません。
本当にそんなお金があれば今サラリーマンの世帯収入が減っているんですから10ヶ月連続で。少しでも上げればいいじゃないですか。もっと有効なお金の使い方をして欲しいですね。
Q:昨日の話ですが、橋下代表と松井幹事長が菅さんと面会をして、地方自治のことだとか色々話をされたそうですが、こうした自治体の首長が政府側に陳情に行ったりするというのはあることなのですが、こうしたことが新党の路線にどういった影響を及ぼすとお考えでしょうか。
A:影響しないことを願っています。立場を明確に区別されて行っておられるのでしょうから、官房長官にお会いになったのは大阪府知事、大阪市長としてお会いになっているのでしょうから、そこは政党対政党の関係ではないと峻別される方々なので、あのお二人は、理解しておりますけれども、そういった立場が政党というか、立ち位置というか路線まで影響しないことを願っています。
Q:改めてですが、共同代表に結いの党側から推挙されることになったのですが、結党大会までどういうふうに役員人事とか、党名を含めた維新側との交渉に臨んでいくかということをお願いします。
A:先程の話はさておき、大枠が決定をされれば後は実務的な色々な詰めるべきことがありますから、それは実務者のレベルでやっていただければ。ただ一番最大の焦点は人事ですからね、共同代表以外の。それは新党準備会でも議論して決まりましたけれども、橋下江田両共同代表に任せるということなので、どこかのタイミングで橋下さんと話し合いをしなければいけないとは思っています。ただこういった状況では、なかなかそこまでまだ議論がいかないと思いますけどね。
Q:もう一点補足ですが、日本維新の会の方では物事の決定の時に多数決というやり方をとっていたりします。従来の政党ですと、揉めている時には幹部に一任というやり方もあったりするのですが、こういう多数決の方法を今後継続されるのか、どういったお考えをお持ちでしょうか。
A:それは日曜の会見でも申し上げたとおり、多数決というのが最後の手段ということで一致しています。その前に十分議論をしてまとまれば良いし、まとまらない場合は一任というやり方もそれはケースによってもあるでしょうし、ただ一任しないということになれば最終的には、しかも重要な案件で、党論が二分されるような状態では、最後民主的に多数決で決めるというのはありだと。これは松野さんもよく言われるように、「そんなこと良く言われるけれども、じゃあ実際問題日本維新の会が多数決でやったのは原子力協定の時だけです」と、「あと一つあるかどうかです」と仰っているとおりなので。これは異例というか最終手段ということで担保しておきたいということでしょう。それはその会議で結構ですよ。それは前も8月3日ですかね、橋下さんが言っていたように「ある党はもめた時は、ボスみたいな人が密室で集まって、時には酒でも飲みながら決めてしまう」と、そういう文化は良くないという主旨だと仰っていたので、全くそれは同感です。
Q:こだわって申し訳ないのですが党名について。
最終的に実務者で平行線の場合には代表が橋下さんなりと話をして、何らかの形で決着させるというお考えはございますでしょうか。
A:引き続き実務者レベルでやっていただきますが、それでもまとまらないというのであればトップ同士でやるしかないでしょう、こういう問題は。
【参考】《新党準備会における同意内容》(2014年9月7日)
1.党名について
「維新」を含む新しい党名を国会議員団から募集し、水曜日の両院議員懇談会において決定する。絞り込みは実務者で行う。
2.党本部所在地について
大阪本部、東京本部を置き、主たる事務所は大阪に置く。
3.代表について
合併にあたっては1年の間、両党から代表を出し、共同代表制をとる。
両代表の役割分担、権限などについては新党準備会で検討する。
4.組織について
政党組織については、維新の現行組織を参考に作成する。国会議員団の名称・役職等については国会議員団で決定する。
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