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2014年8月5日(火)、代表記者会見を開きました。
【代表会見(2014年8月5日)】
真山勇一報道局長も同席
・新党設立準備会について
・危険ドラッグについて
・記者団との質疑応答
⇒実務者会合について
⇒新党のガバナンスについて
⇒民主党について
⇒沖縄県知事選(11月)について
⇒安倍政権との関わりについて
⇒基本政策について
など
<全文書き起こし>
(真山報道局長)
では、よろしくお願いいたします。
(江田代表)
はい、皆さんお疲れ様です。
新党設立準備会について
日曜日、新党準備会を立ち上げました。
8月一杯は、しっかり両党の議員総参加でお互いの立場を腹蔵なくぶつけ合って、議論を尽くしていただきたいと思います。 日曜の段階ではキックオフにとどめ、あまり上の方がああだこうだ方向づけするのもよろしくあるまいと、議論がスタートする前に。という事もございましたので、こういう合併話、民間企業もそうですけれども、やはりしっかり議論を尽くして将来に禍根を残さない。維新の会と結いの党の場合は、前も言いました様に辛い離婚も経験してますから、再婚した暁にはもう二度と離婚しないと、そういう事をしっかり頭に置いてお互いやれば、自ずから合意できると私は期待をしております。 従いまして組織体制の面と政策の面とそれぞれ部会を設けましたので、夏休み返上となりますが、両党の議員の皆さんにはしっかりと議論をしていただきたいと思います。
危険ドラッグについて
それから、昨日、厚生労働委員会で危険ドラッグ・脱法ドラッグについての審議、閉会中審査が行われましたが、これは我が党としても厚生労働委員会の理事を務めております井坂議員を中心に率先して、政府が自ら法律を改正しないというのであれば議員立法を目指して、いわゆる危険ドラッグ・脱法ドラッグについての規制のあり方を見直していきたい。 こういった薬物・ドラッグが市中に出回らないような仕組みというものを念頭に置いて、議員立法作業というものに着手をしていきたいと思っております。
私の方からは以上でありますが、来週はお盆の休みに入りますので、会見は取り止めさせていただきます。
以上でございます。
《記者団との質疑応答》
Q: 今日の夜、大阪で早速実務者会合があると思うのですが、そこで議論されることというか期待を教えて下さい。
A: 初顔合わせですからね。必ずしも実務者会合のメンバーである松井幹事長、小沢国会議員団幹事長、小野次郎結いの党幹事長、これまでお付き合いを深くしてきたわけではないので、いいんじゃないでしょうか。 顔合わせをして、とりあえず1回ですから、公式なのか非公式なのかよくわかりませんが、夜という事なので、腹蔵なく議論をしていただければいいんじゃないでしょうか。 お互い別々の政党で、生い立ちも違えば育ちも違う訳で、文化も違う、お互いこだわりもある。こだわりがなければこんな政党なんか作っていませんからね。 そういう意味ではお互いのこだわりも指摘しあって、1回目でしょうから忌憚のない意見交換ができればと思います。 何か決めるような場ではないので、それが一番の目的だと思いますね。
Q: 今日の役員会もしくは両院懇談会で、維新との合併に向けて意見交換した内容があればご紹介下さい。
A: 出席していない議員がいらっしゃるので日曜の報告を致しました。
具体的に党名がどうした、代表どうする、本部どうするという具体的な意見交換がされた訳じゃありません。 ただ一部議員から出たのは、やはりこの新党の将来目標の共有というのが非常に大事ではないかと。その大目的の為にどうするか、どうすべきかという事を考えれば、自ずからそういう具体的な問題についても解決の糸口が見つかるのではないか、というような意見は出ましたけれども。 これは言うに及ばず、この新党の目的というのは、一つは政界再編政党という事、二つ目は改革政党という事です。そして最終的には政権交代を成し遂げて、新党の基本政策を実現していくという事ですからね。 自民党ではできない既得権益を打破して、この国のかたちを変えていく、こういった改革政党だという性格と、それから更なる再編を目指していく。新党を基盤に民主党他野党の更なる再編を促す再編政党という二つの当面の目標を達成する為に、ベストの布陣で臨むという事が大事だという事は、また繰り返し述べさせていただきます。
Q: 結いと維新が合併するにあたって、一番決着をつけなくてはいけない課題というのは、分野で言えばどの辺とお考えでしょうか。
A: ないです。これはじっくり8月中議論すれば自ずから見えてくると思いますよ。
私は別に悲観をしておりません。
ですから9月7日は、ストレートに申し上げれば内閣改造の週に当たって。私は結党大会は非常に重要だと思っているんですよ。やはり国民有権者へのメッセージが出る、そういう重要な時にも関わらず、たまたま安倍政権の内閣改造日程が重なったという事だけですから、合意文書にあったように9月中の結党大会という事で決めましたからね。 そりゃ別々の組織ですから、いろんな課題はあるにせよ乗り越えて、必ずや結党できると確信しております。
Q: 関連して、ガバナンス面での今後の課題があると思うのですが、公党としての。
それはどうすればガバナンス面が確立されたとお考えですか。
A: ですから、そういう具体的な設計図、いろんなバリエーションに応じてケースに応じて、仰るようなガバナンスが確保されるという、具体的な設計図を実務者以下のレベルではしっかり出してほしい。 ああして欲しい、こうして欲しいという事だけじゃこれは子供の議論なんで、議員同士議論するからには、A、B、C、こういうケースごとに、こうすればガバナンスが確保できるという具体的な設計図というものを示していただくという事が重要じゃないでしょうか。 その上で折り合いがつかないという事であればトップ同士で決断をするということも考えられますけれどもね。
Q: 江田代表的にはどういう形であればガバナンス確立されたと。
A: 全く白紙です。 私は、あえて考えないようにしておりますから、トップとして。あまり今の議論がスタートする時点で容喙すべきではないと。 私が一番こだわっている点で、だからこそ日曜日の会合では幹部同士でこれから議論をスタートさせようという時に、頭ごなしに何か方向性を出すのはやめようと申し上げたのは私の方なんでね。 私自身も今白紙ですよ、本当に。 私自身も個人的には8月、じっくり思いを致して、考えて、そういう実務者会合で出てきた色々な結論、報告を受けて、決断すべき時は決断したいと思います。
Q: 海江田代表がこの前の両院議員懇談会で、臨時国会中にも統一会派を実現できればしたいというようなことを表明しましたが、それを受けて今はまだその動きを待っているような事もあると思いますが、何か積極的に今以上に進めていくというお考えはありますか。
A: いや、全く打診もありませんしね。
どういう主旨で言われたのかも、全く話がありませんから。
ただ一度お会いした時に私から申し上げたのは、やはり基本政策の一致が大前提ですよと。
それは統一会派であれ、選挙区調整であれ、そこを蔑ろにした統一会派はありませんから。
ですから柿沢政調会長と、民主党さんは大島さんですか、政調会長代理を指定されてこられたので、ここを窓口に基本政策のすり合わせみたいなものが段々やられていくのではないかというレベルの話です、まだ。 全く話がないので。
Q: 代表の方から何かアプローチをして、今までより踏み込んで...。
A: いやいや、もうパイプは作っているのでそこでやっていただくということでしょうね。
それよりも、新党作りにあたって政策が大事なんです。
皆さんのご感心は、代表がどうした、党名がどうした、本部がどうしたという組織体制問題にうつりがちなんでしょうが、それよりも重要な事は新党を打ち出す基本政策だと思うんですね。 ですからこの日曜の場でも申し上げたのですが、大きなデパートの裏路地に小さな店を出して「売れ筋商品はみんな一緒です」ではお客は一人も来ないでしょうと。 もちろん大きなデパートというのは大自民党です。
その裏路地に新党を作って小売店舗を出して「売れ筋商品は変わりません」ではお客は来ないので。
ですから主義信条の当然合致する範囲内で、しっかり違う商品、魅力ある、お客さんがきてくれる、そういった商品を並べないと駄目ですよと。 売れ筋商品じゃないところでいくら違う商品がありますよ、と言ったって誰もお客はきませんから。 売れ筋商品というのは、国民の関心のある政策項目という意味です。 そういう意味では、考えてみれば、集団的自衛権の限定容認の問題もそうでしょう、川内原発再稼働・原発問題もそうでしょう、消費税10%増税問題もそうですよね、アベノミクスの規制改革等の成長戦略もそうでしょう、社会保障改革もそうでしょう。 こういった売れ筋商品で、それは反対の為の反対はしませんよ、是々非々でいくというのは結いの党の綱領にも明示してありますから。
しかし、さはさりながら「いや売れ筋商品は似たり寄ったりです」では話にならないのでね、そこは政策部会で、勿論主義主張の範囲内で、しっかりここは安倍政権とは一致して「これはお尻を叩いてやってもらわないといけない」、「ここは、やはり安倍政権とは違うんです」という売れ筋商品のところで出していかないと。 国民の関心はこんな野党の代表がどうした、組織体制はどうしたというのに関心ないですよ。だから皆さん方の世論調査にあるように2大項目があるわけでしょう。 どの世論調査をやっても一つは景気経済雇用、もう一つは社会保障「医療・年金だ」と出ている訳ですから、やはりそこで「いや、安倍政権と一緒です。安倍政権がちゃんとやってくれれば、それで我々はいいんですよ」ではデパートの一つのテナントに入ればいいじゃないですか。 それを野党で自民党に対抗しうる一大勢力を作るんだという、今度の新党の一番の役割からすると、政策部会でどういう結論を打ち出していくかというのは大変重要ですから。 これは是非、日本維新の会の議員の皆さんにも認識をしていただきたい、されていると思いますけれども。 そこが政策部会の重要なところですよ。
それをもって来るべき臨時国会、堂々と国会論戦を挑んでいく。
その過程を通じて国民は支持をしてくれるのだと思いますよ。
Q: 11月の沖縄県知事選が近づいてきているのですが、党としての対応など考えは。
A: 11月はさすがに新党ですから、新党で決めないといけない問題です。
新党として対応を決めていくということに当然なりますよね、11月選挙ですから、そういうことになると思います。 ただ、どういう候補者、特に普天間移設についてどういうお考えなのかというのは、ちゃんとしっかり公約を見てみないとね、お考えも。 決めるのは新党になってからです。
Q: 先ほどの売れ筋商品の話ですが、橋下さんはどちらかと言うと安倍政権の良いところは応援したいという思いが強いような印象を受けるのですが、日曜日に江田さんがこのような発言をされた時に、橋下さんの反応は何かあったんですか。
A: 一緒です。
安倍政権に反対のための反対はしないと、全てアンチ安倍政権の野党ではないと、是々非々だということで全く一致していますから、橋下さんと。 集団的自衛権のところはなかなか皆さんに理解してもらえないですけれども完全に一致しています、これは。
なにを突っ込まれても、公開討論を各社論説委員長とやってもいいくらい一致してますから、ここはいいんです。
問題は、川内原発の再稼働というのが当面の課題としてある、それを含む原発エネルギー政策をどうするのか。
それから消費税10%増税、12月初めに決めようとしているわけで、これは国民の関心も極めて高い、7割前後の人は反対、そこを党としてどういうスタンスを決めていくか。 それも全部一緒だというのであれば、与党になったほうがいいです。 そこは当然認識されていますから、政策部会で具体化していこうということになりました。 ちなみに先ほど申し上げましたように、こういう組織体制、ガバナンスの問題もあらかじめ上が頭ごなしに止めようと。 同じように政策についても、これはむしろ片山政調会長の方から「あまりトップ同士で話し合って、方向を決めないでください」という話もあったので、ここは是非政策部会でしっかり議論をしていただきたいと思っています。
Q: 関連して、是々非々というのは前の維新からも同じ方針と言ってましたが、それでも補完勢力という指摘を受けてきたという経緯が向こうの党にはあって、そういうところと一緒になるという事の不安というのはないですか。
A: うちも是々非々ですから。
Q: 向こう側のやり方だと、どうしても自民党との動きが目立ってしまったところがあったので。
A: それは、石原グループも居たというのが大きな理由でしょう。
私はずっと橋下代表、松井幹事長と1年半、2年...もう2年ですよね、そういえば。
悪夢のようなトップ会談の決裂から2年です、その後私がパイプをつないで来たんですね。
そういう経験からして一貫しています。
橋下さんと松井さんは与党には絶対ならない、野党としてしっかり自民党の対抗勢力を作ると、一貫してますから。 ただそれがぼけたのは、石原グループの石原さんや平沼さんが与党化もありうべしみたいな話をするからぼけてきたので。 そこは今回の日曜の会見でも橋下さんが仰っていたように、そこは全くぶれていませんから。 ただ、是々非々というのはそうなんです、昔の共産党や社会党みたいに何でもかんでも反対というのはあり得ませんから。 そこは結いの党の綱領も是非読んでいただきたいのですが、反対の為の反対はしない、政策ごとにしっかりと是々非々でやっていくというのは書いてありますので、そこは一致してますから。 ただ是々非々といいながら、「これも是だ、これも是だ、あれも是だ」というのであれば与党になったほうがいいと、こういうことです。
Q: 結いの党結党の時には、「政治というのは弱者のためにある」と仰っていました。
この間の基本政策をみると「保守を改革する保守政党」と。
その一つのエンジンというのは、行政公改革ですから小さな政府という制御の仕方なのかと思うのですが、結いの党を作った時の江田さんの考えが変わったということは... 改革を目指す保守政党だと思ったのですが、そうじゃないんですか。
A: いや違います、保守やリベラルは使わないことになってます。
Q: 保守のところは結構ですが、要するに、もともとの結いの党からの変質みたいなものはないのかということをお聞きしたい。
A: 全く無いです。 あれは基本政策なので具体的に落としていけば自ずからわかると思います。
結局、「社会的弱者の為にある」とわざわざ何故書いたのかというと、それまでのみんなの党があまりにも新自由主義というか、原理主義というイメージを持たれていたので。 そうじゃなかったんですよ、みんなの党は。 実は小泉改革と違うところは、一方では規制改革を進めるけれども、一方ではそれに応じたセーフティネットをしっかり張ると。 ということをやってきたのだけれども、何故か前のみんなの党は小泉改革と同一視されていたというのがあったので、わざわざ書いたんです。 その辺は維新さんとも一致していますから、それをどう具体化していくのかという話で、これは綱領、政策のところで具現化をしていかなければならない問題だと思います。
(了)
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