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2014年6月17日(火)、代表記者会見を開きました。
【代表会見(2014年6月17日)】
・会期延長の声が上がらないという問題
・代表会談後に民主党から政策協議の呼びかけがないこと
・記者団との質疑応答
⇒民主党海江田代表との党首会談後について
⇒国会会期について
⇒石原伸晃環境大臣の「最後は金目だ」発言について
⇒法人税減税について
⇒内閣不信任案について
⇒民主党について、民主党の代表選について
など
<全文書き起こし>
それでは会見を始めさせていただきます。
会期延長の声が上がらないという問題
ご案内のように今週で国会が終了、閉じるということで、これについて会期延長という声が野党も含めて上がらないという問題をあえて提起したいと思います。集団的自衛権の問題は自公協議も延長戦に入る。来週には、景気の先行きを左右する成長戦略が策定をされる。更には年金の再計算のシナリオに見られるような、本当にこの年金制度が持続可能かどうか大変疑問符が付くような報告も出されている。こうした国政の課題山積の時に、選挙も控えていないのに、会期通り国会を閉じるなんてことはありえないと思うんです。どうでしょうか。
会期末恒例の不信任案云々の問題はともかく、国民が望むのは、ゆったり長い夏休みを国会議員が取ることではなくて、こうした国民が望む、成長戦略、景気経済政策、年金医療、社会保障制度の問題、こういった問題を国会議員が夏休み返上で、審議、検討することではないでしょうか。
そういう意味で、与党は色々事情があるんでしょう、早く国会を閉めたい。であるならば野党第一党の民主党が音頭を取って、野党国対委員長会談、もう既に時遅しですけれども、開いてですね、与党に申し入れるくらいの気概が何でないんでしょうね。
代表会談後に民主党から政策協議の呼びかけがないこと
加えて申し上げますと、この前、海江田代表と私、求めに応じて会談をして、2幹2国に政調会長を入れて来週からにでも政策協議を始めるという約束をしたにも関わらず、今この時点でも全く何の呼びかけもない。何のためのトップ会談だったのか。
うがった見方をすると、党内事情でその口実作りに私との会談を求めてきたのかなぁというようなことで、本当にそういう意味で、もっと民主党執行部の皆さんは、しっかり世論・民意というものを見極めて、党内色々事情があるんでしょうが、しっかりリーダーシップを取っていただかないと、特に国会運営、議会運営につきましては、第一党がどうされるかということで大きく左右されますのでね、この機会を捉えて苦言を呈しておきたいというふうに思います。
私からは以上でございますが、何かご質問があれば。
<<記者団との質疑応答>>
Q:海江田さんの党首会談に関しての不満を今語りましたけれども、先ほど松野幹事長、暫定の代表ですが、も、同じようなアリバイ作りはやめて欲しいということを聞いたのですが。
A:そうですか、全くそれは知りません。
Q:あまりにもタイミング示し合わせたようだったので。
A:全くそういう発言があったこと自体も承知しません。ただ公党の代表同士が会談をして、明確に、その後の会見でも私は申し上げましたね。来週にでも2幹2国に政調会長入れて政策協議をスタートさせるということで、これははっきり合意をした事項ですよ。それについて今日先ほど党内確認しましても、一切そういう呼びかけもないということですから。一体あのトップ会談は何だったのかというふうに思います。
Q:冒頭のお話で国会の会期のお話があって、今回一強多弱と言われて今週で終わるのですが、野党が不甲斐なかったという見方もあるのですが、一つの理由として野党第一党の民主党が音頭を取らなかった、又うまく仕切れなかったことに原因があるとお考えでしょうか。
A:それはもう野党全体の不甲斐なさの問題です。ただ、やはり野党第一党がリーダーシップを取っていただかないと、我々小さい野党が声を上げても、なかなか野党が結束して与党にあたるということができませんのでね。そういう意味でどういうお考えなのかが見えないというか。会期末、粛々と凪の国会で終わってしまう。しかし国政の課題山積で、国政の課題的にいうと凪なんですかと、そうでないでしょうと。むしろ嵐のような状況であるにも関わらず、与党ペースで粛々と国会を終えてしまう、また長い夏休みに入る。
みなさん、覚えおられますかね。昨年、あれは夏に参院選があってやむを得ない事情もあったんですけれども、特定秘密の問題で臨時国会会期末揉めましたよね。何でもっと早く臨時国会を開会しなかったのか、という声が国民的にもあがりました。そういう経験をしているにも関わらず、選挙も控えていない通常国会を会期通りに終わってしまうなんていう例、私も調べていませんけど、あるんでしょうか。私の短い、つたない経験からも、あまり無いような例外的な国会だと思いますよ。この国会で国政の課題をほぼ処理しきれたというのならまだ別です。
しかし通常国会は2回まで延長できるのを1回も延長しないなんていうことがあり得るのかと、唖然としてしまいますから。今日、うちの国対委員長から民主党の国対委員長には、そういう申し入れをする予定でおりますし、野党国対というのは開かれるんですかね?夕方開かれるというような話もありますので、その場でも今私から申し上げたことは、うちの国対委員長から提起をしたいと思います。
やはり今ご指摘あったように、一強多弱の政治状況というのは、こういう所にも端的に表れるんだなぁというふうに思います。昨日、決算行政監視委員会で、我が党の青柳議員が立ちましたけれども、やはり安倍総理、アベノミクスをはじめとして、よくやられている部分は率直に評価し後押しをしていくつもりですけれども、やはり是々非々、非の部分はしっかり指摘をしてですね、提言をしていきたいと思うんですね。
昨日の青柳議員、一点目は国会議員役人が身を切る改革。定数削減はどこにいったのか、更には消費税が3%増税の中で、国会議員の給料だけが1,600万円から2,000万円に上がっているという、こういう理不尽さ。
二点目は、成長戦略、特に規制改革の骨抜きの部分。更に言えば、先ほど言いましたような、年金再計算シナリオに見られるような、本当にこの年金が将来大丈夫かというシナリオがあるわけですから。こういった問題について、我が党としてもしっかりまだ審議をしたいと思いますし、来たるべき新党結成の暁には、こういったものを中心に、改革政党の原点に戻ると。その旗印をしっかり立てていきたいとは思います。
Q:昨日、石原伸晃環境大臣が福島県の除染廃棄物の中間貯蔵施設の建設に関して、住民とのやりとりの中で「最後は金目だ」という発言が問題になっているのですが、震災復興自体を侮辱する発言だと思うのですが、代表はどのように受け止めていますでしょうか。
A:福島県知事の発言に象徴されているのではないでしょうか。被災者の皆さん、原発被害者、事故の被災者の皆さんの神経を逆なでするにも程があるということでしょう。この問題についても、まず担当委員会でしっかり審議を尽くすということが必要だと思います。その結果に応じては環境大臣への不信任ということも検討していいでしょう。
ただその前に、どういった真意に基づく発言かというのをしっかり国会としても審議する必要があると思います。その脈絡でも会期延長というのは不可避だと思うんですけどね。私ももうあと3日か4日で閉じる時に、会期延長の「え」の字も上がらないというのは不思議でならないんですけどね。皆さん、いかがですか。
よく言うんです。「会期延長は普通は政府与党が求めるものなんだ」と。これこそ国対の常識、世間の非常識ですよ。私は国対をあまりやってないかもしれないですが、政府与党が延長を求めて積み残し法案を審議するのが普通なんですよと言うんですけど、いやこの局面は違うでしょうと。そんな従来の国対の常識なんかではなく、世間の常識で国民の常識で判断すべきじゃないですかと申し上げていますけどね。
Q:昨日、海江田代表にも伺ったのですが、いわゆる骨太の方針で来年度から法人税を年々引き下げていくという議論があります。江田さんは賛成だと思うのですが、それによって失われる税収をどのように賄うべきだとお考えでしょうか。
A:私もかねがね、いきなり20%台とは行かないまでも、企業というのは将来見通しをもって色々な行動計画、設備投資計画を立てるので、いついつまでに、例えば25%に下げるという工程表を示すことが大事ですよと言ってまいりましたので、今回の政府の決断はそれなりに評価をしております。
ですから問題はこれからどういう工程表を作っていくかということだと思いますし、財源の問題ですね。これは租税特別措置を含めた課税範囲の平準化というか、そういったもので財源を捻出すること。それから法人税のパラドックスと言われるように、減税して税収が上がるという事が各国で起こっておりますから、特に成長戦略で経済成長で税収を上げていく。その財源を果実として使っていくというようなことで、私は25%台、何年かは別として、財源というのはこれからの検討ですけれども、当然捻出できると思います。
もちろん色々な身を切る改革も含めて、特別会計からの捻出も含めて、出来ると思っていますので、そういった具体的な工程表を策定するということが大変重要なのではないでしょうか。再度申し上げると、20%台への法人税減税という決断を安倍政権がされたことについては率直に評価をしたいと思います。
Q:先ほど会期延長すべきだという話があったのですが、その中であった内閣不信任案について、これについてはどのようにお考えでしょうか。
A:これこそ恒例行事で国民が求めてもいないようなことをやってもしょうがないと思います。それよりも求めているのは実質審議。国民の皆さん、世論調査をすれば必ず景気経済対策、医療年金社会保障問題、これが両巨頭ですからね。そういった問題について国会が職責を果たしていくということこそ求められていますからね。私は現時点で不信任案を云々の話はどうでもいい話ですね。
Q:先ほど代表は海江田さんとの会談について、党内の何らかの事情で口実づくりにそういった会談がセットされたのではないか、ということを仰ったのですが、こういった野党の連携というのをよそに、今民主党内では代表選挙をやる・やらないというのが動いているのですが、他党のことではあるのですが民主党の中のそういった動きについてはどうご覧になられてますでしょうか。
A:まさに他党の問題で私が云々する話ではありません。大事なことは民主党が生まれ変わることです。それは、政策的にも路線的にも是非生まれ変わって欲しいと。是非、政策的には改革政党に戻っていただきたい。前も言いましたように、小泉政権が発足した時の予算委員会でしたか、鳩山代表がエールを送ったように、小泉改革そのものではないけれども民主党も改革政党だったんですよね。それがいつの間にか、バラマキ分配重視の社会民主主義的な政党になってしまったんですね。そこをまず変えて欲しい。
それから執行部であれ、再編積極派であれ消極派であれ、いずれにせよ一強多弱の状況を打破して野党再編して自民党に対抗しうる大きな塊を一つ作っていかなくてはならないという路線をはっきりさせて欲しいです。この前、これもあまり申し上げてはいけないことかもしれませんが、海江田代表と会談をしている際に「我々やっぱり再編という言葉は使わないんですよ」みたいなことを仰ってたんでね。それはどういう意味かよく分かりませんでしたけれども、しかし再編に大きく踏み出していただかないと、今の執行部には。なかなか自民党に対抗しうる一大勢力なんか作れやしませんからね。政策路線で生まれ変わって欲しいと。それが誰がトップであろうが我々関係無いですからね。
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