~ 政局に物申す (6) ~
毎日新聞(5/8) 掲載記事
有権者は自民党には不満がいっぱいだが、かといって今の民主党に任せて大丈夫か、という不安がある。「小沢問題」が不安に拍車をかけて、今、無党派層は浮遊している状態。「民主党に入れようと思ってたのに、こうなったら棄権しかない」なんて声も多い。
我々はその受け皿を作りたいんです。「国民運動」に永田町は冷たいけど、集会や街頭演説への人の集まり方はすごい。自民や民主を超えて政治そのものを変えてくれ、という静かなマグマがたまっているんですよ。
次の選挙の最低限の目標は「政権交代」。自民党と官僚組織の腐れ縁を切るだけでも意味はある。選挙では民主党と連携しないが、選挙後は今、民主党しか大きな選択肢がないわけだから、民主党中心の政権で良いと考えてます。脱官僚という意味では民主の方がはるかにマシですから。
麻生内閣の支持率が30%ぐらいになっているが、我々の受け皿は、民主から離れた浮動票が自民に戻らないようにする、という役目もあるんです。
ただ、民主党中心の政権になったらバラ色かというと、そうではない。自民党以上にバラバラ感のある民主党で本当に官僚主導の政治は改まるのか、マニフェストも本当に実現できるのか、といった懸念はあります。だから、「政権交代」と「政界再編」がセットで必要なんです。今みたいに、自民も民主も寄り合い所帯のように集まって、党内で足を引っ張り合って、間隙(かんげき)を縫って最後は官僚が出てきて足して2で割ったような政策しか出せないようでは、この国の将来は開けない。
次の選挙は与野党とも過半数を安定的に確保できず、政界再編が必要になるんじゃないかな。そうすれば、自民党の中の改革派も飛び出して来ますよ。中川秀直さんや塩崎恭久さんは昔から仲良しだ。選挙前は彼らは出ては来ないだろうが、選挙後は連携できると思っています。我々は改革派を糾合する触媒政党になりたいと考えています。
これまでの政界再編は人間関係による再編でした。もっと端的に言うと「小沢か、反小沢か」。今度はそうではなく、政策を柱とした再編にすべきだ。再編の旗は「脱官僚」一点突破。何から何までできればいいけど、今の寄り合い所帯をまず解消するには、この旗しかないと思う。天下り禁止や公務員の削減、地方分権を徹底する。これをやるだけでも国の形は一変しますよ。
本当の再編には次の衆院選だけでなく、来夏の参院選、さらには次の次の衆院選ぐらいまでかかると覚悟してます。脈々と続いてきた自民・民主をリシャッフル(再編成)するにはそれだけの時間がかかりますよ。
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