神奈川新聞2007年2月21日付朝刊 「かながわ国会情報」
大相撲の八百長疑惑 文科省が協会聴取 江田氏質問政府が答弁
政府は二十日に閣議決定した質問主意書への答弁書で、一部週刊誌が報じた大相撲の「八百長疑惑」に関して所管官庁の文部科学省が日本相撲協会に事情聴取を行っていたことを明らかにした。無所属の江田憲司氏(衆院8区)がただした。
メディアで繰り返し報じられてきた「八百長疑惑」だが、政治の"土俵"に持込まれたことは珍しい。江田氏は、取り上げた理由について「相撲は国技であり、幕内優勝者には天皇賜杯も出し、内閣総理大臣杯も出す。内閣は団体に対する審査に関して責任を負わなければならない」と説明している。
主意書では、(1) 日本相撲協会にどうような指導、助言をしてきたか、(2) 政府は自ら真相究明に動き、国民に説明責任を果たすべきではないか―などを質問。政府は、答弁書で「文科省が二月六日に協会から聴取したところ、報道内容が事実ではないことを確認した旨の報告を受けた」とし、今後は「大相撲の運営は協会が主体的に行うべきだから、関係者への直接の調査は考えていない」と静観する姿勢を示した。
江田氏は、答弁内容について「『八百長はない』との言質が取れた。もし裁判でその事実が一つでも明らかになれば、協会は文科省に虚偽報告したことになり、政府の責任も厳しく問われることになる」と引き続き注視する姿勢を示した。
── 神奈川新聞 2007年2月21日付 ──
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