山一證券破綻は官邸機能の問題だ
日経ビジネス1/17号
疑問なのは、護送船団行政で守られていたはずの日本の金融業界が、山一のあれほどの疲弊をなぜ、 わからなかったのか、ということだ。大蔵省も把握していなかったのか、大蔵は把握していたが官邸に届かなかったのか。わかろうと思っても独自のアンテナがない。その意味で、 山一問題は官邸機能の問題だったとも言える。
今振り返ると、やはり山一の破綻が橋本政権の転機だった。
6大改革をあのタイミングで打ち出したことには間違いはなかった。
ビッグバン推進の決断をした時点では、三洋証券とか北海道拓殖銀行とか、ある程度おかしいと思っていたところの「生命維持装置」 をはずしていくことになるとは、ある程度想定できた。しかし、山一までは想定できなかった。その誤りは率直に認めないといけないと思う。
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