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目指せ!平成維新 Vol.36(11/4)

2011年11月 5日 メディア情報 | 新聞・雑誌 tag:

 TPPをめぐる熱い論争が相変わらず繰り広げられています。

 そうした中、先日、ある衝撃的なニュースが走りました。あのパナソニックが、プラズマTV用パネルを製造する「尼崎第3工場」、液晶TV用パネルの「茂原工場」の生産を停止するというのです。人員も、来年3月末までに1万人以上削減する。

 薄型テレビで日本メーカーは韓国メーカーの後塵を拝してきました。日本でこそ量販店には、シャープ、ソニー、パナソニックといった日本製のTVが並びますが、一歩、日本の外に出れば、サムスン、LGといった韓国製のTVが席巻しています。昨年の世界シェア―では、サムスンが19%で1位、 LGが13%で2位、やっとソニーが10%で3位です。

 それが、韓国・EUのFTA発効(今年7月)で、薄型TVの14%の関税が韓国メーカーにはなくなる。車も現代・起亜の台頭が著しいですが、その韓国車には10%の関税がなくなる。ちなみに、米国と韓国との関係では、カラーTVは5%、乗用車は2.5%(トラックは25%)の関税がなくなる。
 
 「生き馬の目を抜くような」世界の大競争市場では、日本の企業、特に製造業にとっては、こんな現状は堪えがたいことです。法人税も電気料金も世界一高い、急激な円高に民主党政権はなす術を知らない。おまけに競争国とは関税や閉鎖的な国内制度、規制の維持で極めて不利な状況に置かれる。

 このままだと企業の海外逃避は一層加速し、日本人は一体何を「飯のタネ」にしていったら良いのでしょうか。まさか「農業で1億3000万人を喰わせていきます」とは、さすがのTPP反対派も言わないでしょう。

 これは単なる経済界側からの「脅し」ではありませんよ。現に、各種統計によれば、日本の製造業の海外進出は加速度的に増えています。今年4~6月期には、海外への設備投資額は前年同期比で38.7%増、5期連続のプラスです。大企業だけでみれば54.7%増、自動車では国内より海外投資の方が多くなっています。日本における「産業の空洞化」が急速に進んでいる証拠です。

 その危機意識がTPP反対派議員にはまったく欠如している!農業票欲しさに目がくらみ、日本の将来のことを考えていないとしか言いようがありません。

デイリースポーツ 平成23年11月4日(金)発売号抜粋.pdf

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目指せ!平成維新 Vol.35(10/28)
朝日新聞【攻防TPP 賛否を問う】にインタビュー記事が掲載されました。