朝霞の公務員住宅に続いて、今週、凍結されていた国の地方出先機関の建設が再開されることが判明しましたね。仙台や前橋など8カ所で600億円かけて建設するそうです。
民主党はマニフェストで「国の出先機関の原則廃止」を掲げ、昨年6月には、その方針を閣議決定した。にもかかわらず、この体たらくです。しかも、またまた、この凍結解除にゴーサインを出したのが野田財務相(当時)だったんですから、開いた口がふさがりません。今更言うまでもありませんが、この人の「官僚言いなりの正体」をまた見た思いです。
さて、みんなの党は、こうした国有資産の売却も含めて、10年間で80兆円にのぼる「増税なき復興財源案」を発表しました。財務省の「増税マインドコントロール」にかかっている大新聞、大マスコミは1行も報じませんので、ここでご説明します。
まずは避けては通れない「わが身を切る改革」です。 議員給与3割・ボーナス5割カット、国家公務員の人件費2割カットで年間1兆円、 10年間で10兆円の財源が生まれます。この前、予算委でも追及しましたが、これだけでも、野田政権や自民党が目論む増税は不要になります。
公務員宿舎を全部売却すれば1.8兆円、日本郵政株の売却で8兆円、政投銀株で1.3兆円、JT株で1.8兆円、その他国有資産の売却で2兆円、計15兆円です。何もすぐ売れとは言いません。市場の動向を見ながら復興期間の10年間で売ればいいんです。
次に「埋蔵金」。以前ふれた国債整理基金への定率繰入れを停止すれば9.8兆円。この関係で、国債の想定利子2%と実際支払う利子1%の差額で1兆円。労働保険特別会計に4.2兆円。財政投融資特別会計に1兆円。あわせて16兆円です。
民主党政権が進めた「こども手当」等のバラマキ予算のストップで3.5兆円、10年で35兆円。「脱原発」を宣言すれば、既存の立地交付金等を除いた原発予算を削減(0.2兆円)でき、10年で2兆円。
以上、総計約80兆円になります。まずは、復興に必要十分な額の「復興債」を発行して、この80兆円の中から、順次、現実化したもので償還していけばいい。野田政権内の、11.2兆だ、9.2兆だという「目くそ鼻くそを笑う」程度の論争が、いかに低次元なものか、ご認識いただけたでしょうか。
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