いやあ、ある程度、予想はしていましたが、各種世論調査で野田内閣の支持率が60%前後となりましたね。ちょっと高すぎるんじゃありませんか?
ただ、まあ、その要因は明らかで、一言でいって前政権の菅さんがひどすぎた。その反動が大きい。それに加えて、相田みつおさんの「どじょう」効果と、野田新首相の腰の低さ、人柄の良さ、党内融和人事への好感もあるんでしょうね。
しかし、それにしても、つくづく日本の国民は心優しいと思いますよ。いくら御祝儀相場といっても、初婚ならともかく、この2年で3度目の結婚、そのハネムーンで出す「額」ではないんじゃないですか。
私が心配しているのは、この「優しさ」で、また政治が、政治家が緊張感をなくしてしまうことです。政治家というのはリスクをとらないご都合主義の人が多いので、この御祝儀相場をみて、ダメになれば「また、頭をすげかえれば良いや」と思ってしまうからです。
こんなことを言うと、野党の幹事長だから「うらみ」「つらみ」で言っているんだろう、と思われても癪なので、もうやめます。だって、放っておいても、年末の予算編成の終わる頃になれば、支持率は急落、またまた政権崩壊状態になるのは明らかだからです。
大事なことは「誰がやるか」よりも「何をやるか」ですよ。その「何をやるか」で民主党という政党は、同じ政党でありながら、基本的な政策で真逆の考えが対立している。「マニフェスト維持」か「見直し」か、「復興増税」か「増税反対」か等々。だから、足の引っ張り合いで政治が前に進まないんです。
そして、致命的なのは、民主党は公務員労組依存で行革(人員削減、無駄遣い解消)ができない、財務官僚依存で公務員制度改革(天下り禁止等)ができない、ということです。
財務、外務、防衛といった国家の根幹に関わるポストにまったくの素人を起用したのも気になります。この3人は、官僚に「おんぶにだっこ」でなければ仕事ができないでしょう。
その証拠に、この組閣を見て霞が関のあちこちから拍手喝さいが起きています。この内閣では、確実に「官僚政治」が復活しますし、何よりも財務省の後押しで成立した政権ですから、やることはただ一つ、「復興大増税」と「消費大増税」のW増税。どんなに景気が悪くても強行しますよ!
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