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目指せ!平成維新 Vol.23(8/5)

2011年8月 5日 メディア情報 | 新聞・雑誌 tag:

 今週、「原子力損害賠償支援機構法」が国会で成立しました。原発事故による被害を、国や電力会社が支援して新たに設立する機構が賠償する法律です。

 一言で言えば、トンデモナイ法律ですよ。「被害者救済より東電救済」「資本主義のルールを踏みにじる法律」と言っても良いでしょう。市場関係者の間では「究極のモラルハザード(規律の喪失)」と言っている人もいます。

 なぜなら、東電はそのまま無傷で生き残り、その株主も、貸し手の金融機関の責任も問われないのに、国民だけが電気料金の値上げと税金という形で負担をつけ回しされる。

 こんな法律が、民主・自民・公明の密室談合で合意され、衆議院ではたった2時間の委員会審議で採決されてしまった。

 我々みんなの党は、東電の社長自身が「賠償金は東電だけでは払いきれない」と言ってるんですから、実質上、東電は債務超過になっている、だったら、市場のルールに従って、一時国有化を含む破綻処理に入るべきだと主張してきました。

 そうすれば、株式の100%減資や4兆円にのぼる金融機関の貸し手責任の追及で5兆円、東電の持つ送電網を売却すれば、これまた5兆円、さらには脱原発を宣言すれば2.7兆円の電力会社の再処理用積立金も活用できる。あわせて10兆円以上、賠償のために国民に電気料金の値上げや税金でつけ回しする必要がなくなる。

 我々の案は、東電にとっても良いはずですよ。昔、米国のゼネラルモーターズが破綻した時、グッドGM、バッドGMという議論がありましたが、東電もグッド東電とバッド東電に新旧分離して、前者は前向きな発電、エネルギー事業を担い、後者は賠償事務を粛々と処理し、終えたら清算する。今回の法律では、東電を「生かさず殺さず」で、賠償だけを担う暗い暗い会社になってしまう。

 昨年破綻処理したJALを見てくださいよ、今年3月の決算では千数百億円の利益を出している。1年前とは見違えるほどの会社にJALはよみがえった。破綻処理してもJALの飛行機は飛び続けたでしょ。東電も破綻処理しても電力の安定供給は引き続きできる。会社「更生」法というのは会社をつぶすのではなく、まさに会社を生き返らせるんですよ。

デイリースポーツ 平成23年8月5日(金) 発売号抜粋.pdf

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