平成31年2月20日(水)、衆院予算委員会において江田けんじが質問に立ちました。
質問の動画はこちらです。
予算委員会・江田憲司議員 2019年2月20日
論戦①・・・日露北方領土交渉
安倍・プーチンは25回も会談したと言いますが、あちらが日本に来たのはたった1回(山口長門会談/パネルのピンク色)。一方、こちらがロシアに行ったのが10回(パネルの水色)。
首脳外交は相互訪問が原則です。こんなロシアにお百度を踏むスタイルでは完全に相手に足元を見られます。交渉のテーブルに就く前に負けているのではないか?まさに、そういう事態が今起こっています。
ex)橋本エリチィンの場合
デンバー・サミット(第三国・97年6月)の橋本・エリツィンの波長の合った会談⇒東京・モスクワ中間地点クラスノヤルスク(ロシア)で「ノーネクタイ会談」。ここで「東京宣言に基づき2000年までに平和条約を締結するよう全力を尽くす」ことで合意(97年11月)⇒川奈(日本)で「川奈提案」。これが対等の交渉というものです。
通常は領土問題は日本が最後に提起。クラスノヤルスクの時は、エリチィンの方から、しかも冒頭に切り出しました。ロシア人は「深読み」「腹芸」「駆け引き」大好き人間です。そこを意識したメッセージ、環境整備、駆け引き、第三国の協力が必要。そうした複眼的思考が今の安倍首相にあるとは思えません。
論戦②・・・沖縄・辺野古移設
対露交渉と異なり、安倍さんは沖縄に冷たい。パネルにあるように、知事との「サシ」は1回だけです。沖縄に行ったのも1回だけ。しかも会っても15分内外が多いのです。
普天間の代替機能が国家安全保障上重要なら、新しい知事が就任したら、ましてや、基地反対派が当選したら、真っ先に総理の方から沖縄に出向いて、理解を求めても良いぐらいの話です。しかし、故翁長知事には当選してから四か月以上会おうとされませんでした。
普天間返還は、96年4月、当時の橋本総理がまさに心血を注いで成し遂げたものです。その背景には、総理と沖縄との深い信頼関係があったのです。17回、数十時間にわたって知事と膝詰め談判、サシの会談を行い、実現したものです。
安倍首相と沖縄との関係は、今、完全に破壊されています。
(昨年12月の土砂投入強行時)
玉城知事は「本当に胸をかきむしられるような気持ち」と天を仰ぎ、琉球新聞は「軍隊で脅して琉球王国をつぶし、沖縄を『南の関門』と位置付けた1879年の琉球併合(「琉球処分」)と重なる」と書きました。
安倍首相の対応が「これまでは被支配者の苦悩の歴史だった」(地元新聞社社長)沖縄の人々の心に響くわけもなく、とても沖縄の理解は得られないでしょう。残念でなりません。
論戦③・・・「悪夢のような民主党政権」(自民党大会での安倍発言)
私が安倍首相に申し上げたかったことは、過去の政権をああだこうだとあげつらい不毛な議論をするのではなく、もっとこれからの経済とか国民の暮らし向きの話をしましょう!ということです。
そこにクギを刺すために、あなたが「民主党政権が悪夢」と言うなら、あなたが上げた経済指標(パネル)でみても「小泉政権も悪夢」ではないですかと。小泉政権はあなたが官房長官や幹事長として支えた政権ではなかったのですかと。
最後に、総理は「全国民の代表」「トップリーダー」なのだから、【dignity】威厳と品格を持ってくださいと要請しました。
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