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2016年4月18日(月)、代表代行定例記者会見を開きました。
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=iPzgpj_u4-A
■冒頭発言
○第3回熊本地震災害対策本部を開催
【江田】
まず冒頭に、熊本地方、九州において起こりました大地震によってお亡くなりになった方々に心からご冥福をお祈りしたいと思いますし、被災された全ての方々にお見舞い申し上げたいと思います。
先ほども第3回の民進党熊本地方地震災害対策本部を開催して、政府側からこれまでの対応等について聴取いたしました。メディアの方にもフルオープンでやらせていただきましたので、大体の論点と、今後、被災地対応に当たってのいろいろな問題につきましては皆さんもご存じのとおりですが、早急に民進党としての要望をまとめて、明日にでも政府に申し入れをしたいと思っております。
これから具体的にその内容を詰めますが、先ほど災害対策本部で出た議論といたしましては主に、激甚災害指定を早期に行うべきだといった議論や、新幹線・空港・高速道路等々の交通インフラの早期復旧を行うべしという意見や、川内原発、特に周辺住民の皆さん、大変不安をお持ちなので、これについての稼働を停止すべきという意見。さらには救援物資がなかなか被災地現地にまで行き渡らない問題を早急に解決すべきだという話。それからボランティア、今現在は一般のボランティアの方々、現地では救命・救急活動最優先ということで(受け入れを)停止している状況ですが、特にNPOなどのボランティアの皆さんとは早急に現地の行政機関・自治体も連携して、ボランティアの受け入れを図るべきだという意見。さらには、これは尽きませんが、今後、体育館から仮設住宅に行く前のいろいろな宿泊、特に過疎地のお年寄りの皆さんが多いわけですから、そういった方々へのケアも含めまして、宿泊事業施設の提供もしっかりやるべきではないか等々、いろいろな意見・要望が出ましたので、これを早急にまとめまして、民進党の災害対策本部としての申し入れを行いたいと思っております。
■質疑
○熊本地震について
【朝日新聞・藤原記者】
冒頭発言の災害対策本部の中でも出たが、川内原発に関して政府は今のところまだ稼働継続という状況だが、これに関しての今段階での受け止めと、既に先週、共産党などは政府に対して即時停止を求める申し入れをしているが、これに関しての対応を伺いたい。
【江田】
原発再稼動につきましては民進党としての基本的な政策は、基準適合性だけではなくて、やはり避難計画というものをしっかり審査対象にして、国の同意のもとに、国が責任を持ってやるべきだという立場で、その関連の法案も旧民主・旧維新とも昨年ですか、国会に提出しているとおりです。
この避難計画の実効性というか、そういったものが現に新幹線の復旧のめどが立っていない等々でその前提が満たされていないばかりか、先ほど内閣防災の担当の方に聞いても、避難計画云々、これは「基本的に30km圏内の地方自治体が策定しているもので、国は一切関与していない」と。これが安倍政権の今の立場で、その一つの大きな弊害として避難計画云々の話を問いただしても全く答えられないという状況ですから。
何と言っても、今回1000ガル以上の大地震が起こった。川内原発の設計上の設定値(基準地震動)は、私の記憶するところで最大600数十ガル(620ガル)でございますから、今回、はるかに超える大地震、1%に満たない確率というような形で想定された大地震が現に起こってしまった。
加えて、ご承知のように桜島等々、川内原発の周辺には火山噴火という自然災害も想定される中で、その影響についてどういうふうに原子力規制委員会等々も判断したのかというのが非常に不安なところです。
この川内原発につきましては、現地からの報告でも周辺住民にとどまらず九州地方の皆さんが大変不安に思っておられるということでございますから、以上のような民進党の基本的な考え方を踏まえ、かつ現在の住民の皆さんの不安に対してしっかり、申し入れの中に再稼働停止という項目も入れるよう検討していきたいと思います。
【西日本新聞・入江記者】
先ほどの対策本部の中でも話が出たが、政府のほうが90万食とか、その倍出すとか、いろいろとプッシュ(プッシュ型支援物資配給)を出すと言いながら、なかなか(被災者の)手元に届いていない現状があると思うが、その原因を含めてどのように受け止めているか。
【江田】
それが、聞いても担当の人も「わからない」という状況ですから、私がわかるはずもありません。今日、議論に出たように、しっかりとロジスティクスも含めて、自衛隊・政府機関と民間の宅配業者等の皆さんとの連携も含めて、総理がおっしゃっている物資が末端までしっかり届くようなことをしていただきたいと言うしかありません。
【朝日新聞・藤原記者】
民主党政権時代に東日本大震災を経験して、ただ、今その知見を与野党で共有する場が設定されていないことについて伺いたい。
その一方で、震災が起きている中で、今日TPP承認の審議が「総理の強い意向」ということで始められたが、この間の政府の対応についてはいかがか。
【江田】
私の記憶でも、当時みんなの党の幹事長でございましたので、逐次、民主党政権側からのアプローチがあり、会議を開いては情報共有をしながら与野党一致して震災対応・原発対応に当たったという記憶がございます。
発災して72時間、昨日もう過ぎてしまいましたが、救命というか人命救助には死活的に重要な72時間はやはり政府に対応を一元化して、自衛隊・警察・消防、総動員をして、まず人命救助をやる期間として我々も理解はしているのですが、今日以降、やはり野党としても政府対応の足らざるところを指摘し、しっかり必要な対応についての提言をしてまいりたいと思いますし、今、ご指摘もありましたように民進党の中、旧民主党の皆さんは当時、政権におられて、3.11、大震災・原発対応をされた方々が多いので、当然その当時の知見や経験は生かされてしかるべきだと思います。今日以降、そういうことも含めて政府と、これは災害対応に与野党の別はございませんので、我々も全面協力をしていくという立場ですので、そういったメカニズムというか、場を設定していただくよう、政府の側にもお願いをしていきたいと思います。被災地対応が第一で、それをするに当たっても旧民主党政権時代の経験・知見を生かせるところもございます。私ごとですが、阪神・淡路大震災の時は私も政府におりまして、大臣秘書官という立場で関わったこともございますので、そうしたことも含めて、これは与野党の別なく一致して協力して対応するというのが非常に大事だと思いますので、そういうこともしっかり政府と連携をとっていきたいと思います。
TPPにつきましては、我々のほうから、TPP審議よりも、今、安倍総理はやはりこの震災対応に専心すべきだと、我々は妨害しません、国会審議で拘束するつもりはございませんということを申し上げたのですが、政府・与党、自民党さんのほうから「TPP審議を1歩でも前に進ませたい」という申し入れが逆にありまして、今回、開催に至ったわけでございます。
実際問題、TPP審議で開く特別委員会ですが、開く以上は、我々としてはこの震災対応について多くの時間を割いていかなければならないという思いを持っております。でありますから、もう本当に今は安倍官邸、与野党別なく本当に震災対応に専念していくことが非常に大事な局面だと思いますので、今無理やりTPP審議をしなければいかん理由がわかりませんので、そういう対応については我々としては理解に苦しむところでございます。
【西日本新聞・入江記者】
本日、(米軍機の)オスプレイを物資輸送に活用するということで動いているが、オスプレイに関してはまだ安全性に対して懸念する声もあったり、当初、安倍総理も米軍支援の必要性について必ずしも、必要であるという認識を示していなかったが、オスプレイの活用についてはどのように受け止めているか。
【江田】
これはまだまだ今の局面で、先ほども触れられましたが、救援物資ですらまだ被災の現場に行き渡っていないという、オスプレイ活用云々以前の問題として、そういった民間も含めたロジスティクスがうまくいっていないというような状況を早く解決するほうが先決だと思います。
その後の課題として、オスプレイというか米軍の皆さん、東日本大震災の時も「トモダチ作戦」で大変お世話になったことも事実です。米軍に限らず、諸外国からいろいろな申し入れを頂いている、こういう時は。ただやはり被災地対応のフェーズ・フェーズ、段階・段階に応じて、いろいろやるべきことが変わってきますので、そういう中で米軍の皆さんのご支援を得なければいかんこともあるかもしれませんから、そういうところはまさに、まずは政府で一義的に検討していただいて、それで我々としても情報を共有しながら、その適否についてはまた言うべきことがあれば申し上げていきたいと思います。
【「FACTA」・宮嶋記者】
一番私がショッキングだったのは、八代市役所の倒壊寸前というのか、3.11以降、国土強靭化ということを考えた時に、こういう地震が起こった時に市役所が崩壊してしまうというのは一番問題だと思った。これは今言うことかどうかわからないが、地方の最も基幹的な行政府、国土強靭化のあり方の優先順位が違っていたのではないかと思ったりするが、その辺はどんな認識か伺いたい。
【江田】
おっしゃるとおりです。被災した住民にとって一番頼りになるのは身近な市役所・町役場というところです。かつ、やはり小学校を初めとした校舎、そうしたものの耐震化が一番の優先順位で、公共事業にお金を積み上げるにしても、そういうところの優先順位が違ってきていたのではないかと言わざるを得ない状況です。とにかく大規模プロジェクトと称して新しいものをつくって、それが手柄になるような永田町の世界であるとか役人の世界はもう本当に是正していかなければいけない。
だから耐震補強というか補修というか、まさに東京オリンピックの時に、1960年代に相当集中的に日本のインフラというのは整備されたわけで、それが何十年もたって非常に老朽化している中で、それをしっかりと補強していくとか修理していくとか耐震化していくとか、そういったところに膨大な予算がかかるわけで、私などは、民進党もそうですが、そうしたところに集中投資していくべきだと改めて思いますよね。民主党時代に「コンクリートから人へ」という標語があって、それがなかなか当時の民主党政権時代のイメージで最近使われなくなりましたが、とにかくコンクリートで新しいものさえつくっていればいいという時代はとうに過ぎ去っておりますから、まさにご指摘されるようなところに重点投資をしていく公共事業であってほしいと思います。
○衆議院北海道5区・京都3区補欠選挙について
【読売新聞・平田記者】
今週末投開票の京都と北海道の補選について伺いたい。今日の新聞に各社情勢調査の結果が載ったが、特に北海道については横一線という状態を各紙報じている。各補選の情勢と今後の戦い方について考えを伺いたい。
【江田】
これはマスコミの皆さん調査をされているのでしょうが、なかなか最近は固定電話の調査では正確なものが出ないとも聞いております。
ただ、北海道5区につきましては大接戦だろうと私も思います。候補者も本当にすばらしい演説、街頭活動等々、選挙活動をしていると聞いておりますし、とにかく民進党、何度も申し上げますが、「民とともに進む」。特に額に汗して働く人たちとともに進む、社会的に弱い立場にある方々に寄り添い進むという、まさに民進党が打ち出したカラーにピッタリの候補者が北海道5区で頑張っておられるということだろうと思います。
私自身も終盤、入りたいと思いますが、これまで現地に入ってきた方々に聞きますと、やはり選挙民・有権者の方々が真剣に、そういったお話を聞いていただけるという報告を聞いておりますから、とにかく選挙というのは本当に投票箱が閉まるまで、1分1秒、気の緩みなくしっかりやるということが大事です。
ですから、本当にこれからもしっかり、この民進党とは何ぞや、民進党の訴える「共生社会」、「一人ひとりが大切にされる社会」、さらに言えば「誰もが出番と居場所がある社会」という意味では、池田まきさんは、これまでの来し方を私なりに拝見しても、人の痛みが本当にわかる方だと思っております。そういう立場から、まさに国民に寄り添う政党だという理念を訴え続ければ活路は開けるのではないかと。最後まで気を緩めないで、しっかりと頑張ってまいりたいと思います。
京都につきましても、同じような訴えで、相当健闘されていると聞いておりますから、いい結果が出ることを非常に期待しております。
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