天下りの根絶、その定義に関する質問主意書
松野頼久官房副長官が十一月六日、衆議院議院運営委員会理事会に示した天下りの定義に関する文書によると、天下りを「府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させること」と定義し、「府省庁によるあっせんを受けずに、再就職先の地位や職務内容等に照らし適材適所の再就職をすることは、天下りに該当しない」渡りについても、「府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させることを複数繰り返すこと」とされた。よって、以下質問する。
一、
前掲文書における「天下り」「渡り」の見解は、鳩山内閣の公式統一見解と理解してよいか。
二 、
東京金融取引所は、平成二十一年十月二十八日付けで、齋藤次郎氏の日本郵政社長就任に伴い、その後任に、同じく旧大蔵省出身の太田省三元大蔵省印刷局長(前職・東京金融取引所 代表取締役専務)を代表取締役社長に選任したが、この人事は前掲定義の「天下り」または「渡り」には当たらないのか。またその理由如何。
三 、
(社)日本損害保険協会は、平成二十一年十一月六日付けで、坂篤郎氏の日本郵政副社長就任に伴い、その後任に、同じく財務省出身の牧野治郎元国税庁長官(前職・損害保険料率算出機構 副理事長)を副会長に選任したが、この人事は前掲定義の「天下り」または「渡り」には当たらないのか。またその理由如何。
四 、
(社)日本損害保険協会の歴代副会長の姓名、出身母体名をすべてあげられたい。
五 、
民主党は、そのマニフェストで「天下りの根絶」「天下りのあっせんの全面禁止」の旨を明記し、かつ、野党時代、府省庁によるあっせんがなくとも当該省庁と利害関係のある場合、前任の官僚OBが呼び寄せる場合等(いわゆる「裏ルート」)は「天下り」に当たると主張していた。よって以下質問する。
1.
今回の内閣の公式見解は、民主党のマニフェストを変更、修正するものと理解してよいか。
2.
いわゆる前掲「裏ルート」に係る野党時代の主張は、内閣として維持するか。あるいは撤回するか。そもそも、当該主張はしていないと強弁するか。明確に答えられたい。
3.
いわゆる「裏ルート」、すなわち、表向き、?明示的に府省庁によるあっせんがないと思料される場合でも、4.の歴代(社)日本損害保険協会副会長のように、まるで指定席のように、同一府省庁出身者が当該ポストを占める場合でも、鳩山内閣は「天下り」には該当せず、当該人事は、今後とも認めると理解してよいか。
右質問する。
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