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第39弾 「キティーホーク」への間接給油に関する再質問主意書、及び、その答弁書

2007年10月 5日 国会活動 | 活動報告 tag: ,

米空母「キティーホーク」への間接給油に関する再質問主意書

 先に提出した、「米空母『キティーホーク』への自衛隊補給艦「ときわ」からの間接給油に関する質問主意書」(以下「主意書」という。)に対する答弁書(以下「答弁書」という。)を踏まえ、以下の点につき、再度質問する。

一 、
答弁書一及び二について
 答弁書一及び二において、「NPO法人が入手したとされる文書に係る事項については、米側に照会を行ったところである。」とのことであるが、この照会に対する米側回答の内容を明らかにされたい。答弁時点で未回答の場合は、いつまでに回答があるのか明らかにされたい。

二 、
答弁書三及び四について
 
(1)
なぜ、米側から今回の回答がない時点で「防衛省による今般の給油量の訂正の発表により、この(転用なしとの)回答に変更が生じるものではないと認識している」という踏み込んだ答弁をしたのか。非公式に「転用なし」との米側回答を得ているということか。
(2)
「イラク作戦への転用疑惑」を指摘された案件については、実態解明と真実を知りたいという国民からの要請に応えるという観点から、(1)で指摘したように、あらかじめ予断をもつことなく、あらためて白地で米側に照会するという姿勢が必要ではないか。政府の本件に対する実態解明と情報公開に対する基本的見解を問う。

三 、
2003年5月7日の官房長官記者会見について問う。
 
(1)
この記者会見で、当時の福田康夫官房長官は「米海軍から『海自から提供を受けた燃料をテロ対策特別措置法の目的以外に使用したことはなく、今後も使用しない。海自からの燃料をイラク攻撃に参加した米空母キティホークなど第五空母戦闘群の艦艇が使用したことは当然ない』との回答があった」と述べたとされるが、これは事実か。
(2)
米側回答中「イラク攻撃に参加した米空母キティホークなど第五空母戦闘群の艦艇」との表現は、当時、米空母キティホークがイラク攻撃に参加していたことを米側が認めた趣旨と理解してよいか。
(3)
米側回答中「使用したことは当然ない」とは、直接補給であれ、間接補給であれ、当時、自衛隊の補給艦からの油が、米空母キティホークに使用されたことはなかったとの趣旨か。念のため確認する。

    右質問する。


米空母「キティーホーク」への間接給油に関する再質問主意書に対する 答弁書

内閣衆質168第88号
平成19年10月16日
内閣総理大臣 福田康夫
衆議院議長 河野洋平殿
衆議院議員江田憲司君提出
米空母「キティホーク」への自衛隊補給艦「ときわ」からの間接給油に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する

衆議院議員江田憲司君提出
米空母「キティホーク」への自衛隊補給艦「ときわ」からの間接給油に関する再質問に対する答弁書

一について
 今般米側に行った照会に対する米側の回答の主な内容は、次のとおりである。
 2003年2月25日、海上自衛隊補給艦「ときわ」は、約80万ガロンの燃料を米国補給艦ペコスに給油した。ペコスは、約756万ガロンの最大燃料積載量を持つ海上輸送司令部の補給艦である。「ときわ」からペコスに補給された燃料は、ペコスの最大燃料積載量のおよそ10パーセントに相当する。
 ペコスはその後、多くの艦船に給油したが、最初に給油したのは空母キティホークであった。400万ガロンの燃料積載量を持つキティホークは、ペコスから 67万5000ガロンの燃料給油を受けた。ペコスからキティホークに補給された燃料すべてが当初「ときわ」から給油されたものであったとし、キティホークの最大燃料積載量の半分を航空燃料用と想定する場合、「ときわ」から供給された燃料は、キティホークの最大積載量の40パーセント弱を占めることとなる。
 補給艦ペコスがキティホークに給油した67万5000ガロンが直ちに使用されたと仮定すると、ペコスから燃料の補給を受けた後のキティホークの活動を分析する必要がある。運行速度も含めた、キティホークの活動に基づいて考えると、3日以内にこの67万500ガロンの燃料をすべて消費したと考えられる。
 2月25日から28日までの3日間に、キティホークは不朽の自由作戦を支援する任務を行った。
 2月28日の夜、キティホークは南方監視作戦を支援するため北アラビア湾に到着した。
 2003年2月25日、補給艦ペコスは、キティホークに給油後、14万9000ガロンの燃料を、不朽の自由作戦を支援する任務を遂行するカウペンスに給油した。この14万9000ガロンの燃料はすべて、不朽の自由作戦の目的で消費されたと考えられる。
 簡潔に言えば、空母キティホークは不朽の自由作戦を支援するために、少なくとも67万5000ガロンの燃料を消費した。

二の(1)について
 防衛省による今般の給油量の訂正は、もっぱら我が国の側で生じた問題であり、これにより平成15年5月の米国側の回答が影響を受けることは特に考えられなかったところである。

二の(2)について
 我が国が平成13年9月11日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国債連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成13年法律113号。以下「テロ対策特措法」という。)に基づいて行った個別の補給に係る情報については、一般的には、関係する部隊等の安全や円滑な活動の確保に支障をきたす可能性、関係国との信頼関係を損なう可能性等を考慮し、公開の可否を判断すべきものであると考えている。政府としては、テロ対策特措法に基づく海上自衛隊の活動内容について、各国の理解も得ながら可能な限り情報を開示してきているところであり、国民の広い理解が得られるよう引き続き努めてまいりたい。

三について
 平成15年5月7日の記者会見において、当時の福田内閣官房長官は、「米海軍は海上自衛隊から提供を受けた艦船用燃料については、テロ対策特措法の目的外の活動に使用したことはなく、今後も使用することはあり得ない。したがって、イラク攻撃に参加するキティホーク空母群の艦艇が海上自衛隊から提供を受けた艦船用燃料として使用したことも、当然ないことにつき、改めて確認する。こういう返事をもらってます。」と述べている。
 先の答弁書(平成19年10月2日内閣衆質168第38号)三及び四についてでお答えしたとおり、海上自衛隊が米補給艦に給油した平成15年2月25日に米空母「キティホーク」が不朽の自由作戦に従事していたことについては、同年5月、米側に確認しており、当該給油により海上自衛隊から米側に提供された燃料についても、同年、米側に確認したところ、テロ対策特措法の趣旨と目的に外れて使用されたことはなく、今後とも使用することはあり得ない旨の回答を得ているところであり、我が国が補給した艦船用燃料等については、テロ対策特措法の趣旨に沿って適切に使用されているものと認識している。
 御指摘の当時の福田内閣官房長官の発言もこのような認識に基づいたものであると承知している。

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