「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」についての質問主意書
一 、
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」(OEF―MIO)では、インド洋におけるテロリスト及び関連物資の海上移動の阻止、抑止の行動を行ってきたとされるが、これまで、具体的に、どのような成果を上げたのか。件数やそれぞれについての具体的な内容、時点等を明らかにされたい。
二 、
OEF―MIOに関し、「日米軍事筋の話として海賊など8件を摘発」との一部報道もあるが、その真偽如何。
三 、
これらの事実を踏まえての政府の見解如何。
右質問する。
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」についての質問主意書に対する 答弁書
内閣衆質168第40号
平成19年10月2日
内閣総理大臣 福田康夫
衆議院議長 河野洋平殿
衆議院議員江田憲司君提出
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」(OEF-MIO)の成果に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員江田憲司君提出
「不朽の作戦」の「海上阻止行動」(OEF-MIO)の成果に関する質問に対する答弁書
一から三までについて
海上阻止活動を実施している諸外国は、ここの作戦の円滑な遂行や活動に参加している者の安全を確保するため、当該活動にかかわる事実関係の詳細について公表を行っておらず、また、御指摘の報道における「8件」の「海賊」の「摘発」が何を指すか必ずしも明らかでないが、例えば、平成15年12月に、アメリカ合衆国海軍艦船が3隻の船舶に対し実施した乗船検査により、アル・カイーダへの関与の疑いがある者を含む33名の乗組員を拘束し、大麻等を押収した例があると承知している。
海上阻止活動を実施している平成13年9月11日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成13年法律第113号)に規定する諸外国の軍隊等の艦船はインド洋を航行する不審船舶等に対して無線照会や乗船検査を行っているが、これまでの約6年間に及ぶ活動の結果、インド洋におけるテロリスト等の移動は大幅に減少し、当該海域の平和と安全の維持に大きく貢献するなどの成果を上げており、テロリストにインド洋を自由にさせないという国際社会のメッセージは、海上阻止活動を通じて、テロリスト等に伝わっており、会場阻止活動は十分な抑止効果を発揮している。
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」についての再質問主意書
先に提出した、「『不朽の自由作戦』の『海上阻止行動』(OEF―MIO)の成果に関する質問主意書」(以下「主意書」という。)に対する答弁書(以下「答弁書」という。)を踏まえ、以下の点につき、再度質問する。
一 、
答弁書では、「海上阻止活動を実施している諸外国は、個々の作戦の円滑な遂行や活動に参加している者の安全を確保するため、当該活動にかかわる事実関係の詳細について公表を行っておらず」として、その成果を一切明らかにしていないが、200億円以上の税金を使い、かつインド洋上の炎天下で自衛隊員が一生懸命活動している成果を明らかにできないのでは、国民の理解は全く得られない。この点についての福田康夫内閣総理大臣の見解を問う。
二 、
答弁書で一例としてあげた「平成15年12月に、アメリカ合衆国海軍艦船が三隻の船舶に対し実施した乗船検査により、アル・カーイダへの関与の疑いがある者を含む33名の乗組員を拘束し、大麻等を押収した例」は、なぜ今回明らかにできたのか。
三 、
防衛省資料によれば、以下の事例が成果としてあげられている。なぜ、このような公開資料が既にあるのに、答弁書では公開を拒むのか。それとも、防衛省資料にあげられている事例を、政府として確認するか。
ア.
平成15年12月15日、OEF―MIO参加艦艇がダウ船に対する乗船検査を実施。末端価格1000万ドル相当の大麻を発見、押収し、乗組員12名を拘束。
イ.
平成15年12月20日、OEF―MIO参加哨戒機が発見した二隻のダウ船に対し、OEF―MIOの参加艦艇が乗船検査を実施。ヘロイン、覚せい剤を発見、押収し、乗組員21名を拘留。12月15日分と併せて拘留した33名のうち、10名はアルカイダへの関与の疑いあり。
ウ.
平成16年1月1日、OEF―MIOの参加哨戒機が発見したダウ船に対し、OEF―MIO参加艦艇が乗船検査を実施。大麻約280ポンド(末端価格1100万ドル相当)を発見、押収し、乗組員十五名を拘留(アルカイダその他のテロリストグループとの関係について疑いあり)。
エ.
平成16年5月7日に、OEF―MIO参加艦艇が立入検査をした船舶から多数の武器を発見・押収。七人の乗組員を拘束。
オ.
平成16年9月、乗船検査を行った船舶は、人員の負傷や船舶の損傷が認められ、中から、イラン、イエメン等の大量の通貨が発見された。
カ.
平成17年3月6日、OEF―MIO参加艦艇がダウ船に対し乗船検査したところ、燃料タンク内に隠されていた大麻(Hashishi)約6000ポンドを発見。
キ.
平成17年5月20日、OEF―MIO参加鑑定がダウ船に対し乗船検査したところ、大麻(Hashishi)約4200ポンドを発見。
右質問する。
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」についての再質問主意書に対する 答弁書
内閣衆質168第91号
平成19年10月16日
内閣総理大臣 福田康夫
衆議院議長 河野洋平殿
衆議院議員江田憲司君提出
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」(OEF-MIO)の成果に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員江田憲司君提出
「不朽の自由作戦」の「海上阻止行動」(OEF-MIO)の成果に関する再質問に対する答弁書
一から三までについて
海上阻止活動を実施している諸外国は、個々の作戦の円滑な遂行や活動に参加している者の安全を確保するため、当該活動にかかわる事実関係の詳細について公表は行っていないが、政府としては、関係する部隊等の安全や円滑な活動の確保に支障を来す可能性及び関係国との信頼関係を損なう可能性等を考慮し、可能な範囲で具体的な成果の例を公表してきているところである。
政府としては、御指摘の事例を含め、平成19年10月3日時点で公表できる海上阻止活動における具体的な成果を整理し、お示しすることができるようにしたところである。
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