新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むには、下水道検査により、感染拡大の予兆の早期発見や、エピセンター(感染集積地)を抽出、特定する事で、そこを徹底的にPCR検査し、感染者を隔離することが極めて有効である。よって、以下質問する。
一 私が、衆議院決算行政監視委員会(令和三年四月十二日)で、菅首相に下水道検査の実施を要請したところ、首相は「是非やりたい、これから大変効果的だというふうに思っていますので、もう一度しっかり私から指示しておきます」と答弁したが、その後の検討状況如何。いつから実施するのか。
二 下水道処理場は、政令指定都市だけで全国で約百五十か所あると承知しているが、その他の都市も含め、全国でいくつあるのか。政府の把握するところを答えられたい。
三 下水道検査は、処理場の検査だけでなく、マンホール毎に検査すれば、個別の施設(例:高齢者施設、病院、学校)単位で、感染の有無、感染者数の多寡等も把握できる。実施する場合、特に感染者数の多い地域については、この施設単位の下水道(マンホール)検査も組み合わせて行うべきではないか。
四 すでに、札幌市や船橋市では、大学や製薬会社等と連携して、下水道検査の実証試験を行っている。また、個別施設内の下水から、新型コロナウイルスの存在を定期的に監視・調査するサービスを開始した民間会社もある。下水道検査を実施するにあたっては、これら民間の能力も活用すべきではないか。
五 この下水道検査については、日本は欧米に比し感染者数が少なく、下水中のウイルス濃度も低いため、精度よく検出できないのではないかとの指摘がある。しかし、例えば、北海道大学の研究では、下水を特殊な技術で濃縮し、PCR検査にかけることで、無症状者が一万人に一人いても検出可能な精度を達成したという。少なくとも「精度」の問題はクリアできたと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。
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