民進党は9日午後、文部科学省での違法な天下り問題を受け、ムダ遣い解消PT・内閣部門・文部科学部門の合同会議を国会内で開き、文科省をはじめ政府の16機関からヒアリングを行った。
冒頭、民進党側のそれぞれの部門を代表して座長の江田けんじはじめ、神山洋介座長、長島昭久座長代理があいさつした。江田は、「衆院予算委の集中審議で文科省の組織ぐるみの違法な天下りの実態がさらに明らかになった。政府は全省庁調査を行うというが、いつまでにどのような手法で行うかも説明しない。このようなお手盛り調査ではなく、私たちはしっかりと独自に調査をして他省庁の事案も明らかにし再発防止策に進んでいきたい」と意気込みを語った。
神山座長は、「天下り問題は引き続き調査をしていくが、同時に今回発生した事案の再発防止もあわせて考えていかなければならない。その具体策について内閣部門を中心に検討し、適宜呼びかけるので積極的な参加をお願いする」と述べた。
長島座長代理は、「文科省で発生した天下り事案は、平然と組織的に何年にもわたって行われてきた。全く許しがたいことだ。文部科学委員会では(民主党政権の)歴代の文科大臣が質問に立ち、徹底的に審議、真相究明していく。そして責任の所在をはっきりさせ、再発防止につなげていく」と力を込めた。
各省ヒアリングでは、内閣人事局、再就職等監視委員会、内閣府、国家公安委員会、金融庁、総務省、法務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省、会計検査院の担当者が出席し報告した。
出席議員から「天下りの本質は行政がゆがむということ」「(行政に)監視される側に監視する側の人が再就職し、監視するノウハウを監視される側で生かして、行政に手心を加えさせたり、行政の検査を骨抜きにしたりということがあってはならない。だから実態調査をしっかり行うよう求めている」「安倍総理が全省庁調査を行うと言っているのだから、役人がさぼってはだめだ。本気で調査を行ってほしい」等と政府側をただした。
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